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伊藤忠、食品業界における新商品の企画・開発をデータ分析で支援するサービスを開始

DIGITAL X 編集部
2021年7月28日

伊藤忠商事が食品業界における新商品の企画・開発プロセスを支援するサービス事業を2021年7月9日に開始した。データによる裏付けをもって商品開発の意思決定の精度とスピードを高められるという。同日に発表した。

 伊藤忠商事の「FOODATA(フーデータ)」は、食品の新製品開発における意思決定を支援するサービス(図1)。従来の“経験と勘”に基づく判断に、食品関連データの分析結果を加味することで、経験と勘を裏付けるほか、データ分析作業およびデータ取得のコストを削減し、企画担当者がアイデアをより効率的に検証できる環境を提供する。

図1:FOODATAの概略

 そのため導入企業には、伊藤忠の担当者がデータ分析などサービスの活用方法のほか、流通商談や原料調達、商品プロモーションなどについてもサポートする。伊藤忠は、FOODATAを皮切りに、食のバリューチェーン上に散在するデータを収集・統合・活用するためのデータプラットフォームを構築したい考えだ。

 FOODATAが利用するデータは、味・栄養・原材料など食品そのものに関する“モノ”のデータと、ID-POSや口コミ情報など消費者の行動・意識に関する“ヒト”のデータ。従来、バラバラに存在していた、これらデータを商品軸で集約し、モノとヒトのデータを掛け合わせた分析結果をダッシュボードに表示する(図2)。

図2:味覚に関するデータとID-POSデータを掛け合わせた分析のイメージ

 FOODATAは、BI(Business Intelligence)ツールなどを開発するウイングアーク1stと、味覚センサーなどを開発する味香り戦略研究所、購買データ分析を支援する電通リテールマーケティングとの業務提携により開発した。データの集計から可視化においては、ダッシュボードの「MotionBoard」とデータ基盤ソフトウェア「Dr.Sum」(いずれもウイングアーク1st製)を用いている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名伊藤忠商事
業種製造
地域東京都港区(本社)
課題食品業界における新商品の企画・開発プロセスが依然として“経験と勘”に頼っている
解決の仕組み味・栄養・原材料など食品に関するデータと、ID-POSや口コミなど消費者の行動・意識に関するデータを掛け合わせて分析することで、“経験と勘”にデータの裏付けを与える
推進母体/体制伊藤忠商事、ウイングアーク1st、味香り戦略研究所、電通リテールマーケティング
活用しているデータ味・栄養・原材料など食品に関する“モノ”のデータと、ID-POSや口コミなど消費者の行動・意識に関する“ヒト”のデータなど
採用している製品/サービス/技術 ダッシュボード「MotionBoard」およびデータ基盤ソフトウェア「Dr.Sum」(いずれもウイングアーク1st製)
稼働時期2021年7月9日(サービスの開始時期)