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愛媛銀行、トランザクションベースの融資判断にAI審査サービスを採用

DIGITAL X 編集部
2021年8月20日

愛媛銀行は、AI(人工知能)技術によって融資を審査するトランザクションレンディングを2021年8月中に開始する。融資判断の短期化・精度向上を期待する。審査サービスを提供するDayta Consultingの出資会社である日立製作所が2021年8月2日に発表した。

 愛媛銀行は、日々の取引データである口座入出金情報などをもとに借入条件を決定するトランザクションレンディングのサービスを2021年8月中に開始する。従来の融資は、主に財務情報をもとに借入条件を決定してきた。

 トランザクションレンディングを開始するに当たり、AI(人工知能)技術を使って融資を審査するサービスを利用する。回答速度の向上や、デフォルト確率の精緻な予測による信用コストの適切なコントロール、AI審査モデルを年1回更新することによる最新傾向の反映・モデルの陳腐化の防止を期待する。

 採用するのは、Dayta Consultingが提供するAI審査サービス。Dayta Consultingは、日立製作所と住信SBIネット銀行による合弁会社で、AI審査サービスは、日立のAI技術「Hitachi AI Technology/Prediction of Rare Case」と、住信のデータハンドリング技術・ノウハウを組み合わせて開発した。

 Dayta ConsultingのAI審査サービスは、複数行のデータを用いたコンソーシアム型(集団参加型)のAI審査モデルを持ちし、推計したデフォルト確率を提供するもので、債務不履行になるデータの特徴を高い精度でとらえられるとする。

 オプションサービスとして、推計したデフォルト確率をもとに算定した信用リスクなどを反映した貸出金利と、Dayta Consultingの独自モデルによる融資可能額を提示することもできる。

 AI審査サービスの利用料金は、愛媛銀行のトランザクションレンディングの融資残高に応じて決まるという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名愛媛銀行
業種金融・保険
地域愛媛県松山市(本社)
課題トランザクションレンディングのサービスを実施するに当たり、適切な融資判断を下したい
解決の仕組みAI技術により債務不履行になるデータの特徴を高い精度でとらえられるAI審査サービスを利用する
推進母体/体制愛媛銀行、Dayta Consulting(日立製作所/住信SBIネット銀行)
活用しているデータ借入希望者の口座の入出金情報
採用している製品/サービス/技術AI審査サービス(Dayta Consulting 製)
稼働時期2021年8月(トランザクションレンディングの開始時期)