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繊維商社の豊島、アバター用洋服データと同データから作成するリアルな洋服を製作・販売するサービスを開発へ

DIGITAL X 編集部
2021年8月26日

繊維商社の豊島は、バーチャル空間でアバターが着用できる洋服データの製作・販売と、その洋服データから作成したリアルな洋服を販売するサービスを開発する。2021年秋の商用化を目標にする。アバター生成技術などを持つPocket RDと協業する。2021年8月17日に発表した。

 繊維商社の豊島が開発するのは、バーチャル空間で個人の体型データに基づくアバターが着用する洋服データの製作と、その洋服データからの作成したリアルな洋服を実際に販売するサービス(図1)。アバターに着せる服(データ)と、実際の衣服を同時購入する文化は「GET BOTH」「BOTH BUY」と呼ばれ、ネット上のバーチャル空間やゲーム空間で同文化を楽しめるようにする。2021年秋のサービスの開始を予定する。

図1:「GET BOTH」を実現するためのサービスのイメージ

 GET BOTHを実現するために、本人の体型データを採寸し、そこからアバターを生成するシステム「AVATARIUM」を開発・提供するPocket RDと協業する。AVATARIUMに豊島が提供する3D(3次元)データからアパレル商品を生産するためのシステム「VIRTUAL CLOTHING」を連携することで、AVATARIUMで作成したアバターが着用できる洋服データと、同洋服データを使ったVIRTUAL CLOTHINGによる実際の洋服の生産を可能にする。

図1:「VIRTUAL CLOTHING」で製作した洋服をアバターがバーチャル空間で着用できる

 新サービスのために製作した洋服データは、仮想フィッティング(試着)にも利用できるとして、ファッション業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)のためのツールとしての提供も目指す。

 今後は、アパレルメーカーやキャラクターグッズなどを手がける企業、各種キャンペーンを企画する代理店・販促会社などと連携し、GET BOTHのビジネスを立ち上げていくという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名豊島
業種流通・小売り
地域名古屋市中区(本社)
課題バーチャル空間でアバターに着せる服と、実際の衣服を同時購入する「GET BOTH」文化を楽しめるサービスを提供したい
解決の仕組みベンチャー企業と協業し、GET BOTHを実現するための3次元データによるアバター用洋服データと、同データによる実際の洋服の作成を可能にする
推進母体/体制豊島、Pocket RD
活用しているデータ人の採寸データ、採寸データから生成するアバターのデータなど
採用している製品/サービス/技術3DCGを活用してアパレルの生産工程を効率化する「VIRTUAL CLOTHING」(豊島製)、バーチャルヒューマン生成システム「AVATARIUM」(Pocket RD製)
稼働時期2021年秋(サービス開始予定)