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三菱ケミカルら、リサイクルプラなどのライフサイクル管理をブロックチェーン技術などを使って実証試験

DIGITAL X 編集部
2021年9月3日

三菱ケミカルは、大日本印刷(DNP)、リファインバースグループと連携し、リサイクルプラスチックなどのライフサイクル全体を管理・追跡するための実証試験を実施する。トレーサビリティー向上などのためにブロックチェーンと暗号化の技術を利用する。2021年8月25日に発表した。

 三菱ケミカルが、大日本印刷(DNP)、リファインバースグループと連携して実施するのは、石油由来プラスチックを代替するバイオマスやリサイクル原料などで作る製品のライフサイクル全体を管理・追跡できるサプライチェーンの仕組み(図1)。原料の流通から製造、販売、使用、回収・分別、リサイクルまでを対象にする。

図1:リサイクルプラスチックなどのライフサイクル全体を管理・追跡する仕組みを実証実験する

 実証は2021年9月末までの予定で、原材料の使用量や、認証材料などのエビデンスの管理とトレーサビリティーの確保を目指す。各サプライヤーが排出するCO2などの温室効果ガス(GHG)の量や、最終消費者への製品の環境配慮度を可視化し、ライフサイクルアセスメントなど環境負荷の評価指標に対応できるようにもする。

 サプライチェーン上では、マスバランス(物質収支)方式による原料管理の高度化にも対応する。マスバランス方式は、石油由来原料と廃プラスチック由来のリサイクル原料を混合して製品を製造する際に、第三者認証を取得することで、リサイクル原料の割合を任意の製品に割り当てる管理方式だ。

 サプライチェーンの構築では、蘭Circularise(サーキュライズ)製の情報管理システムを利用する。同システムは、ブロックチェーン技術を使って情報の透明性や信頼性を高めるほか、暗号化により機密性を確保しての情報共有を可能にするという。なおCirculariseは、三菱ケミカルの持株会社である三菱ケミカルホールディングスが気候変動に取り組むスタートアップとして支援している。

 循環型社会への取り組みとして三菱ケミカルは、プラスチック油化のケミカルリサイクル設備の建設や、それに伴う原料プラスチックの調達などの技術や仕組みの実装に取り組んでいる。

 大日本印刷は、食品や日用品などの包装材として「DNP環境配慮パッケージングGREEN PACKAGING」を提供し、資源の循環やCO2の削減、自然環境の保全を図っている。

 リファインバースグループは傘下に、廃棄物を原料とした素材メーカー、リファインバースを持つ。カーペットや漁網の素材リサイクルに加えて今後は、三菱ケミカルのプラスチック油化事業に対する原料プラスチックの製造・供給にも取り組むという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名三菱ケミカル
業種製造
地域東京都千代田区(本社)
課題石油由来プラスチックを代替するバイオマスやリサイクル原料などで作る製品のライフサイクル全体を管理・追跡できるサプライチェーンの仕組みを構築したい
解決の仕組み蘭Circularise(サーキュライズ)製の情報管理システムを使って新しいサプライチェーンに必要な機能を検証する
推進母体/体制三菱ケミカル、大日本印刷、リファインバースグループ、蘭Circularise、三菱ケミカルホールディングス
活用しているデータ石油由来プラスチックを代替するバイオマスやリサイクル原料などで作る製品の、原料の流通から製造、販売、使用、回収・分別、リサイクルまでのデータ
採用している製品/サービス/技術蘭Circularise(サーキュライズ)製の情報管理システム
稼働時期2021年8月〜9月(実証実験の時期)