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生化学工業、経営判断のスピードアップに向け全社データ活用基盤を構築

DIGITAL X 編集部
2021年9月7日

医薬品・医療機器を製造する生化学工業は、経営判断の速度を高めるために全社データ活用基盤をパブリッククラウドを使って構築した。システム構築を支援したインテックが2021年8月27日に発表した。

 複合糖質を中心とした医薬品や医療機器を販売する生化学工業は、経営判断のスピードを高めるために、全社データ連携基盤を構築し2021年4月に稼働させた(図1)。新薬開発のための技術革新に加え、薬価が2年おきから毎年改訂されるなど製薬業界における環境変化に対応するのが目的だ。

図1:生化学工業のシステム概要

 全社データ連携基盤は、パブリッククラウドに移行した基幹システムと並行に、各業務システムからデータを抽出するデータ連携基盤(EAI)とデータを蓄積するデータウエアハウス(DWH)からなる。

 DWHのデータは、BI(Business Intelligence)ツールを使って現場主導で分析・可視化できるようにした。経営会議向けダッシュボードの作成のほか、工場における製品の歩留まりチェック、本社営業部門の販売状況分析などに利用する。

 今後は、事務系および品質系のシステムについてもパブリッククラウドに移行する計画だ。加えて、論文検索の自動化など、新薬の開発期間の短縮に向けた取り組みも進める。

 全社データ連携基盤は、パブリッククラウド「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」(米Oracle製)上に構築した。2018年10月から基幹システムの見直しとシステム基盤の再構築を検討してきた。従来環境に比べ、応答速度の向上とデータべース関連の運用コストの大幅削減が図れているという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名生化学工業
業種製造
地域東京都千代田区(本社)
課題経営判断の速度を高めたい
解決の仕組み全社データ連携基盤を構築しBI(Business Intelligence)ツールによって現場主導で分析できるようにする
推進母体/体制生化学工業、インテック
活用しているデータ経営会議に用いる情報、製品の歩留まりに関する情報、販売状況に関する情報など
採用している製品/サービス/技術パブリッククラウド「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」(米Oracle製)
稼働時期2021年4月