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NTTアーバンソリューションズ、人の行動予測に基づく個別サービスの提供を実証実験

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2021年9月14日

NTTグループで街づくりを手掛けるNTTアーバンソリューションズは、人の行動を予測し、1人ひとりの趣味・嗜好や行動に応じてパーソナライズしたサービスを提供するための実証実験を2021年9月、NTTデータとともに開始する。第1弾として、東京・品川でランチのレコメンド(お薦め)を実施する。2021年9月6日に発表した。

 NTTアーバンソリューションズはNTTグループで街づくりを手掛ける企業。2021年9月から、個々人の趣味・嗜好や行動に応じてパーソナライズしたサービスの提供を実現するための実証実験にNTTデータとともに取り組む(図1)。個人の体験を最適にするための技術を検証し、社会と街づくりに貢献できるサービスを展開するのが狙いだ。

図1:パーソナライズサービスの実証イメージ

 実証では、NTTが研究する技術を使って、人の嗜好・傾向・状態を推定することで、最適な行動をレコメンド(お薦め)したり、行動を先回りし空調や移動手段などの環境を整えたりすることで、街中やオフィスビルなどで提供される種々のサービスを個人1人ひとりに最適化することを実験する。

 第1弾として、NTTグループが保有する東京・品川のオフィス施設などで、コロナ禍における密の回避を考慮したランチのレコメンド(お薦め)サービスを対象に実証する。

 具体的には、個人情報保護に配慮したうえで、利用者のお気に入り店舗といった嗜好や、オフィス・街区における行動履歴、注文情報、健康などの情報を収集したうえで、その時の状況や飲食店の混雑状況を加味して最適な行動を導き出し、それに合致するランチをレコメンドする。

 ランチのレコメンドは、スマートフォン用アプリケーションを使って受け取る(図2)。アプリが利用されるたびに利用者個人の理解が深まり、より個人に最適化された顧客体験を提供できるようになるとしている。

図2:レコメンドアプリを使って情報を受け取る際のイメージ

 今回の実証実験は、NTTグループが2021年2月から取り組んでいる実証実験「街づくりDTC(Digital Twin Computing)」の一環。実験にはNTTとNTT都市開発も協力する。街づくりDTCでは、街区がもたらす魅力の向上と、これまでにない体験・価値を提供する未来の街づくりを目指している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名NTTアーバンソリューションズ
業種建設
地域東京都千代田区(本社)
課題街区やオフィスビルなどで提供するサービスを、個人1人ひとりの趣味・嗜好に合わせてパーソナライズ化して提供したい
解決の仕組み趣味・嗜好や行動履歴、健康状態などのデータを収集するとともに、街区やオフィスの利用状況を加味して適切な行動を導き出しレコメンドする
推進母体/体制NTTアーバンソリューションズ、NTTデータ、NTT、NTT都市開発
活用しているデータ利用者の嗜好・行動履歴・注文情報・健康などのデータ、飲食店の混雑状況など
採用している製品/サービス/技術--
稼働時期2021年9月(第1弾の実証実験の開始時期)