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鹿島建設、組織横断でデータを一元管理するデータマネジメント基盤を本格稼働

DIGITAL X 編集部
2021年9月14日

鹿島建設は2021年9月、全社横断で各種データを一元管理するためのデータマネジメント基盤の本格運用を開始した。データドリブン経営を加速させるのが狙い。基盤のための仕組みを提供するNTTコミュニケーションズが2021年9月1日に発表した。

 鹿島建設が本格運用を始めたのは、同社が利用する複数のクラウドサービスそれぞれが管理しているデータを一元的に連携・統合するためのデータマネジメント基盤(図1)。各種データを組織横断的に利用できるようにすることで、データドリブン経営への取り組みを加速させるのが狙いだ。

図1:鹿島建設が本格運用を開始したデータマネジメント基盤の概要

 データマネジメント基盤では、社内外に点在する経営データや、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)データ、オープンデータ、BIM(Building Information Modeling)データなどを一元管理する。複数のパブリッククラウドをセキュアに接続することで、各所に分散しているデータを連携・統合する。

 鹿島建設は、データドリブン経営に向けたデータマネジメント基盤のPoC(Proof of Concept:概念検証)に2019年から取り組んできた。約1年半のPoCの結果、十分な導入効果が得られたことから本格運用を決めた。

 今後は、高度な工程管理に向けて、計画と実績の差異比較や要因分析、残工事の工程や費用計画の見直しなどに、建設現場ごとの多数のデータを分析・可視化していく。これまでは、対象データが複数のクラウドサービスに分散しており現場単位での可視化などが難しかったという。

 データマネジメント基盤には、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)が提供する「Smart Data Platform(SDPF)」を利用している。SDPFが提供するインターネット接続サービス「Flexible InterConnect(FIC)」により、複数のパブリッククラウドをセキュアに接続している。マルチクラウドからのデータ統合には、「Informatica Intelligence Cloud Services(IICS)」(米インフォマティカ製)を使用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名鹿島建設
業種製造
地域東京都港区(本社)
課題データドリブン経営を加速するため、複数クラウドに点在するデータを組織横断的な利用したい
解決の仕組み社内外に点在する種々のデータを一元的に連携・統合するためのデータマネジメント基盤を構築する
推進母体/体制鹿島建設、NTTコミュニケーションズ
活用しているデータ経営データ、IoTデータ、オープンデータ、BIMデータなど
採用している製品/サービス/技術「Smart Data Platform」(NTTコミュニケーションズ製)、「Informatica Intelligence Cloud Services(IICS)」(米インフォマティカ製)
稼働時期2021年9月(本格運用の開始時期)