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NTT東日本、営業活動での提案内容をトレンドデータから最適化する仕組みを実証

DIGITAL X 編集部
2021年9月21日

NTT東日本は、営業活動における提案内容をトレンドデータの分析によって最適にする仕組みの実証を2021年9月10日に開始した。日立製作所と協業し、トレンドデータをAI(人工知能)技術で分析し、顧客の潜在ニーズを発掘することで実現する。2021年9月9日に発表した。

 NTT東日本が実証するのは、営業活動において、トレンドデータなどから顧客の潜在ニーズを発掘し、提案内容を顧客に最適化するための仕組み。この仕組みを自社のBPO(Business Process Outsourcing)事業などに適用し、営業代行などにおける確度を高めるなどで、事業拡大を図りたい考えだ。

 本実証でトレンドデータと呼ぶのは、新聞記事などにおけるキーワードの出現日や出現回数の増減など。これにNTT東日本自身の営業活動で蓄積・保有する商材情報や、顧客訪問・電話応対の履歴、成約・失注の別といった提案活動情報を組み合わせ、AI(人工知能)技術で分析することで、顧客への課題解決型の提案内容を高度化できるかどうかを効果する(図1)。

図1:提案営業の履歴とトレンドデータを組み合わせてAI技術で分析することで、顧客への提案内容の最適化を図る

 AIシステムとしては、予測根拠を説明できるAI技術である「XAI(Explainable AI)」(日立製作所製)を利用し、予測結果における納得感のある成功要因の説明と施策とをシミュレーションできるようにする。XAIは、予測や判断結果の根拠を定量的かつわかりやすくタイムリーに提示できるという。

 XAIが導き出した仮説は、直感や常識で行動している営業担当者のノウハウによる仮説と比較検証しながらモデルを継続的に改善することで、AI予測モデルの高度化を図り、分析結果の訴求力・納得感を高めていくとしている。

 今回の実験でNTT東日本は、実験全体のマネジメントと営業活動データを提供する。協業する日立は、XAIの分析モデルの構築およびAI予測モデルの高度化を担う

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名NTT東日本
業種通信
地域東京都新宿区(本社)
課題顧客のデータを預かって実施するBPO(Business Process Outsourcing)事業などにおける営業代行などにおいて、営業提案する内容の高度化を図りたい
解決の仕組みトレンドデータなどから顧客の潜在ニーズを発掘し、提案内容を最適化できる仕組みを構築する
推進母体/体制NTT東日本、日立製作所
活用しているデータNTT東日本が保有する提案活動データ(商材情報、顧客訪問・電話応対の履歴、成約・失注の取引情報など)、世の中の動向を示すトレンドデータ(新聞記事などのキーワード出現日、出現回数増減など)
採用している製品/サービス/技術予測根拠を説明できるAI技術「XAI(Explainable AI)」(日立製作所製)
稼働時期2021年9月10日(実証実験の開始時期)