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エネルギー事業のISG、LPガス容器配送の最適化をソフトバンク・九州大学と実証
LPガス事業や住宅事業などを手掛けるアイエスジー(ISG)は、LPガス容器の配送をAI(人工知能)システムを使って最適化するためのフィールドテストをソフトバンクと九州大学と共同で実施する。九州大学が作成した最適化に向けたAIモデルを使用する。2021年9月13日にソフトバンクが発表した。
アイエスジー(ISG)は千葉・東京・茨城エリアでLPガスを中心としたエネルギー事業や住宅事業を手掛ける企業。今回、LPガス容器の配送をAI(人工知能)技術を使って最適化するフィールドテストを実施する(図1)。ソフトバンクと九州大学が研究してきたシステムに、ISGが持つ業界や配送業務などの知識を加味し、実際の配送現場で検証する。配送員の高齢化や人材不足といった課題の解決を期待する。
LPガス容器の配送を最適化するためのシステムには、「ガスの残量予測モデル」と「配送計画・ルート策定モデル」の2つのAIモデルを組み合わせて利用する。両モデルは、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(九州大学MI研究所)で先端的な数理モデルを研究している数理計算インテリジェント社会実装推進部門が作成。ソフトバンクがLPガス容器配送のためのシステムとして開発した。
LPガスの残量などは、ソフトバンクが開発した「LPガススマートメーター向け通信ボード」を使って取得する。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)機器向け無線通信規格「Cat. M1」とガスメーター間をつなぐ「Uバスエア」の2種類の通信方式に対応する。通信ボードは2019年5月から販売している。
ソフトバンクと九州大学は2020年5月から、LPガス容器の配送最適化に向けた共同研究を続けている。ソフトバンクは、フィールドテストを含む共同研究の結果を基にシステムを改善し、2022年春をめどにLPガス容器の配送最適化サービスとしての実用化を目指す。
企業/組織名 | アイエスジー(ISG) |
業種 | エネルギー |
地域 | 千葉県船橋市(本社) |
課題 | LPガス容器の配送は、ガスの残量と正確に連動しておらずムダが発生するほか、配送員の高齢化や人材不足が進んでいる |
解決の仕組み | ガスの残量を正確に予測したうえで配送ルートの最適化を図るAIシステムを開発する |
推進母体/体制 | アイエスジー、ソフトバンク、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(九州大学MI研究所)数理計算インテリジェント社会実装推進部門 |
活用しているデータ | LPガスの残量など |
採用している製品/サービス/技術 | 「ガスの残量予測モデル」「配送計画・ルート策定モデル」(九州大が開発)、LPガス容器配送最適化システム(ソフトバンクが開発)、LPガススマートメーター向け通信ボード(ソフトバンク製) |
稼働時期 | 2021年9月20日(フィールドテストの開始時期) |