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スイスのfarmer connect、コーヒーの原産地と品質を追跡できるサービスを日本を含め全世界で開始

DIGITAL X 編集部
2021年10月11日

スイスのfarmer connectが2021年10月1日、コーヒーの原産地と品質を追跡できるサービスの提供を日本を含む全世界で開始した。消費者はスマートフォンを使って製品に表示されているとQRコードを読み取ることで生産者情報にアクセスしたり支援金を寄付したりができる。同日に発表した。

 スイスのfarmer connectが運用する「ThankMyFarmer」は、コーヒーやカカオ製品を対象に、そのサプライチェーンにおけるトレーサビリティ(追跡可能性)を提供するためのプラットフォーム(図1)。生産者情報を消費者に提供するほか、生産者と消費者を結び、生産者への支援金の寄付などを可能にする。産地のサステナビリティ(継続性)と地域の繁栄を支援するのが目的だ。

図1:コーヒーのトレーサビリティを提供する「ThankMyFarmer」では、専門家によるレビューが読める

 ThankMyFarmerは、食品産業向けブロックチェーン技術「IBM Food Trust」(米IBM製)を使って実現されており、消費者は寄付した支援金が対象に届いたことを確認できる。

 このほど日本国内でもThankMyFarmerのサービス提供を開始した。消費者はコーヒーやカカオ製品のパッケージに添付されているQRコードをスマートフォンで読み取れば、製品に関する情報を得られる。

 日本でのサービス開始に併せ、3つの新機能を追加した。1つは、コーヒー豆と、その原産地情報の提供。消費者は、コーヒーの味の特徴を、より詳しく知ることができる。コーヒー製品の提供企業も、豆や原産地の情報を元に自社製品の特徴をより詳細に紹介できる。

 第2は、専門家によるレビューの提供。コーヒー製品の提供企業がバリスタや生産者など外部からのレビューを追加することもできる(図1)。

 第3は、コーヒーに関する豆クイズやゲーム大会、プロモーションといった機能の提供だ。商品者は、これらコンテンツを楽しみながらコーヒー製品や生産者とのかかわりを深められるとしている。

 なおfarmer connectには伊藤忠商事が出資するほか、UCC上島珈琲などの焙煎業者と、米Amazon.comなどの販売業者が含まれている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名スイスfarmer connect
業種サービス
地域スイス(本社)
課題コーヒーの生産現場のサスティナビリティが損なわれている
解決の仕組みコーヒーの原産地と品質に関する情報をブロックチェーン技術で管理することで、正確な情報の提供と、産地への支援金の寄付を確実に届けていることを証明する
推進母体/体制スイスfarmer connect、伊藤忠商事、米IBM
活用しているデータコーヒー豆の原産地と品質に関する情報
採用している製品/サービス/技術食品産業向けブロックチェーン技術「IBM Food Trust」(米IBM製)
稼働時期2021年10月1日(日本国際でのサービス開始時期)