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JFEエンジニアリング、作業員の安全見守りサービスをユビテックと共同で実証

DIGITAL X 編集部
2021年10月20日

JFEエンジニアリングは2021年10月、プラントにおける従業員の安全見守りサービスの実証実験をサービスを提供するユビテックと共同で開始した。プラントで作業する従業員の体調不良傾向の早期発見と悪化防止を図る。2021年10月12日に発表した。

 JFEエンジニアリングが実証するのは、熱中症の予兆や転倒・転落の検知などが可能な安全見守りサービスの導入効果(図1)。作業員の安全・健康状態をリアルタイムに検知し、熱中症をはじめとする体調不良傾向の早期発見と悪化防止の取り組みを進めたい考えだ。

図1:スマートウォッチによる体調レベルの通知画面の例。画面中央左の顔マークが体調に応じて変化する

 実験は、同社が建設・運営する廃棄物処理施設および水処理施設で2021年10月から2022年3月にかけて実施する。作業員にはスマートウオッチを装着し、脈拍や疲労レベルなどのバイタル情報を収集・分析する。熱中症の予兆および回復状態を検知し、適切な休憩および復帰を促す(図2)。

図2:熱中症予兆アラートの表示画面例

 併せて、プラント特有の屋内大規模空間におけるスマートウオッチを着用した作業員の位置測定や、その精度の向上も検証する。作業環境の確実な把握と、万一の体調不良・事故発生時の迅速な発見・救出につなげる。

 安全見守りサービスにはユビテックが提供する「Work Mate(ワークメイト)」を利用する。日々のバイタルデータを取得しながら、個人特性をAI(人工知能)システムが学習し、検知の精度が高めていくという。

図3:安全見守りサービス「Work Mate(ワークメイト)」の主な機能

 実験に先行して2021年7月、JFEエンジニアリングの横浜本社内の施設で予備実証を実施した。作業員の店頭・転落の検知およびバイタル情報の管理などについて一定の効果を得たことから実プラントでの実証を決めた。

 実証により効果が認められれば、JFEエンジニアリングは、プラント建設現場や運営施設などにWork Mateを展開する計画だ。ユビテックはWork Mateのさらなる機能向上とサービス展開を目指す。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名JFEエンジニアリング
業種製造
地域JFEエンジニアリングが建設・運営する廃棄物処理施設および水処理施設
課題プラントで働く作業員の体調不良の早期発見と事故発生時の迅速な対応
解決の仕組み作業員にスマートウオッチを持たせ、健康状態をリアルタイムに検知するとともに、作業員の位置を測定して事故発生時の速やかな発見・対応につなげる
推進母体/体制JFEエンジニアリング、ユビテック
活用しているデータ脈拍や疲労レベルなど作業員のバイタル情報、作業員の位置情報
採用している製品/サービス/技術安全見守りサービス「Work Mate」(ユビテック製)、スマートウオッチ
稼働時期2021年10月~2022年3月(実証実験の期間)