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スーパーの平和堂、購買データをヘルスケアに活用する実証実験を開始

DIGITAL X 編集部
2021年10月28日

滋賀県の最大手スーパーである平和堂は2021年10月21日、購買データをヘルスケアに活用する実証実験を、食事管理アプリを提供するシルタスと共同で開始した。来店者の健康寿命の延伸を支援する。同日に発表した。

 平和堂が始めたのは、来店者の食料品の買い物傾向から個々人の健康状態を分析し、最適な食材やレシピを提案する実証実験。よりバランスの取れた食生活を促すことで、来店者の健康寿命の延伸を後押ししたい考えだ。滋賀県内の平和堂の全77店舗で2021年10月21日から2022年2月28日まで実施し、参加者の健康意識や購買意識、購買行動の変化を検証する。

図1:平和堂が実施する実証実験の概要

 個々人への提案は、平和堂のポイントカード「HOPカード」の購買データと、シルタスが提供する食事管理アプリケーション「SIRU+」を連携して生成する。SIRU+は、キャッシュレス決済と連動し買い物データから栄養バランスが整う食材やレシピを提案する機能を持っている。HOPカードの所有者でSIRU+をダウンロードして利用できる顧客が実験の対象になる。

 平和堂は2021年度から「平和堂健康ラボ」を立ち上げ、健康寿命と平均寿命の差を縮めることに取り組んでいる。今後はSIRU+を活用することで、店舗が買い物の場所だけでなく、健康になれる場所にもなるように、新しい買い物体験の創出と来店者の健康づくりをサポートするとしている。

 同社の企業理念は、「お客様と地域社会に貢献し続ける企業」であり、「地域密着ライフスタイル総合(創造)企業」を目指している。地域課題に地域と共に取り組む「地域共創」を根幹に、地域の持続的な成⻑に貢献し、地域経済が活性化し、社会がより良くなっていくことが、平和堂の成⻑と理念の実現につながるとしている。

 今回の実証実験は、滋賀県の2021年度の「滋賀県近未来技術等社会実装推進事業」に採択されたものである。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名平和堂
業種流通・小売り
地域滋賀県彦根市(本社)
課題地域課題でもある健康寿命の延伸に貢献したい
解決の仕組み購買データを分析し個々人の健康につながるような食材やレシピを提案する
推進母体/体制平和堂、シルタス
活用しているデータ来店者の購買データ
採用している製品/サービス/技術食事管理アプリケーション「SIRU+」(シルタス製)
稼働時期2021年10月21日~2022年2月28日(実証実験の期間)