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静岡銀行、地域密着営業の強化でコンタクトセンターと営業支援システムを刷新

DIGITAL X 編集部
2022年1月7日

静岡銀行は、地域密着型営業の強化を目的に、コンタクトセンターおよび営業支援システムを刷新する。顧客接点となるフロントサービスの拡充と営業力を強化するとともに、顧客満足度の向上を目指す。システム刷新を支援する日本IBMが2021年11月25日に発表した。

 静岡銀行が取り組むデジタルトランスフォーメーション(DX)では、地域に密着の強みをさらに発揮できる営業体制への変革や、顧客接点の強化、行員の働き方改革を目指している。今回、その一環としてコンタクトセンターおよび営業支援システムを刷新する。

 まずコンタクトセンターでは2021年1月から、有人チャットやWebフォームでの問い合わせ受付を開始する。時間や場所を選ばずに顧客からの相談に対応できる体制を整備する。これまでは電話のみの対応だった。

 同時に、組織別/サービス別に分散していたコンタクトセンター用システムの共通化と連携強化を図る。顧客からの問い合わせ履歴を一元管理することで顧客対応の変革を図る。

 営業支援システムは2023年1月の稼働を目指し開発を進める。法人および個人の顧客情報を一体型で管理し、案件抽出や事務作業、管理業務などの営業業務全体のデジタル化を推進する。渉外業務の生産性向上や、経営情報の可視化による管理業務の効率化を図り、営業力の強化と顧客満足度の向上を図る。

 将来的には、営業支援システムに蓄積したデータをAI(人工知能)技術で分析し、顧客に最適な提案と課題解決の支援ができるようにする。そこに向け、融資協議プロセスを「IBM Watson」を使ってる効率化を図る概念検証に取り組んでいる。

 今回のシステム刷新では、顧客に対し静岡銀行グループのサービスをワンストップで提供できるよう、顧客接点となるフロントシステムをSalesforceプラットフォーム(米Salesforce.com製)に集約する。コンタクトセンターには「Salesforce Service Cloud」を、営業支援システムには「Salesforce Financial Service Cloud」を採用する。すでにマーケティングプラットフォームとして「Salesforce Marketing Cloud」を採用・稼働させている。

 システム刷新プロジェクトには、日本IBMからSalesforce関連のサービス提供に特化した専門チームが参画している。コンサルティングサービスから要件定義、システム構築までの支援を受ける。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名静岡銀行
業種金融・保険
地域静岡市(本社)
課題地域に密着した強みをさらに発揮できる営業体制への変革および顧客接点の強化、行員の働き方改革を進めたい
解決の仕組みコンタクトセンターに有人チャットやWebフォームの仕組みを導入するとともに、顧客の問い合わせ履歴を一元管理する。営業支援システムは顧客情報の一元管理を進め、営業力の強化と顧客満足度の向上を図る
推進母体/体制静岡銀行、日本IBM
活用しているデータ顧客からの問い合わせ情報、法人および個人の顧客情報
採用している製品/サービス/技術「Salesforce Service Cloud」「Salesforce Financial Service Cloud」「Salesforce Marketing Cloud」(いずれも米Salesforce.com製)、「IBM Watson」(米IBM製)
稼働時期コンタクトセンターは2022年1月、営業支援システムは2023年1月予定