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独コンチネンタル、自動車向けOSを開発するApex.AIの株式を取得

DIGITAL X 編集部
2022年3月4日

ドイツの自動車部品サプライヤー大手のコンチネンタルは、自動車向け基本ソフトウェア(OS)を開発しているApex.AIの少数株式を取得し、提携関係を強化した。自動運転・自律運転の開発サイクルを短縮するのが狙い。独フランクフルトで2021年12月14日(現地時間)に発表した。

 自動車部品大手の独コンチネンタルが少数株式を取得したApex.AIは、自動車用の基本ソフトウェア(OS)の「Apex.OS」を開発する企業。両者は、2020年から協力関係にあったが、株式取得により提携関係を強化することで、車載OSの産業化を加速したい考えだ。投資額は公表していない。

 コンチネンタルでADAS事業部を統括するフランク・ペツニック氏は今回の株式取得について、「自律運転の課題に対応するため、Apex.AIという強力なパートナーを得た。認証済みのシステムであるApex.OSの力を借りることで最高の安全基準に従いつつ、自動・自律運転の開発サイクルを短縮することができるだろう」と述べている。

 Apex.OSは、自動車向けOSとしてはコンセプト段階から製品使用までを初めてサポートしたもの。自動車業界における安全認証である「TÜV Nord(北ドイツ技術検査協会)」の認証を取得している。

 オープンソースのフレームワーク「ROS(ロボット・オペレーティング・システム)」をベースに開発されており堅牢かつ汎用性の高いOSとして、必要なソフトウエアを迅速かつ簡単に実装できるとしている。特に先進運転システムと自律運転機能の実現に向いているという。

 自動運転分野でコンチネンタルはこれまでに、LiDARセンサーを開発するAEyeと協力するほか、AI(人工知能)のエッジコンピューティングにおいては同プラットフォーム大手のHorizon Roboticsと合弁企業を設立し、スマートカメラシステムと制御ユニットへの統合を図っている。

 コンチネンタルは、約1万7000人のソフトウェアとITスペシャリストを抱え、全エンジニアの約3分の1がソフトウェア開発に携わっている。さらに、車載用の組み込み型ソフトウェアは子会社のElektrobitが開発している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名独コンチネンタル
業種製造
地域独ハノーファー
課題自動・自律運転のためのソフトウェアの開発サイクルを短縮したい
解決の仕組み先進運転システムと自律運転機能に向く車載OS「Apex.OS」を開発するApex.AIに資本参加し提携を強化する
推進母体/体制独コンチネンタル、独および米に拠点をもつApex.AI
活用しているデータ自動車の自動・自律運転に関連するデータなど
採用している製品/サービス/技術オープンソースのフレームワーク「ROS(ロボット・オペレーティング・システム)」
稼働時期2021年12月(株式取得時期)