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包装資材のリュウグウ、研究開発期間の短縮に向け機械学習ツールを導入

DIGITAL X 編集部
2022年4月15日

包装資材を製造・販売するリュウグウは、研究開発期間を短縮するために、機械学習ツールを導入した。作業員の経験に頼ってきた工程の効率を高めるのが目的だ。機械学習ツールを提供したSUPWAT(スプワット)が2021年12月28日に発表した。

 リュウグウは、ポリ袋やレジ袋といった包装資材をなど100種類以上を製造している。強度が強いポリエチレン袋や環境負荷低減製品など、独自の配合技術を強みする。

 このほど、研究開発期間を短縮するために機械学習ツールを導入した。素材の混合や設計において、作業員の経験に頼っていた工程の効率を高めるのが目的で、商品開発力の強化につなげる。

 導入した機械学習ツールは、SUPWATが提供する「WALL」。研究開発や設計、生産領域のデータを元に機械学習を実施し、パラメータの最適化や材料選定、影響度分析を可能にする。

 リュウグウ代表取締役の森川 紘太郎 氏は、「これまでパターンテストの実施に多大な時間を要していた。機械学習ツールに過去のサンプルデータを入力したところ、少ないデータでも因果関係を見いだせた。開発の効率化、スピードアップが可能になると考えている。熟練作業員の感覚の数値化による経験の伝承にも期待している」と語る。

 独自の配合技術を使った商品の研究開発には、多くの時間を割いているが、作業員の経験が頼りだった。品質検査においても、熟練作業員の経験を元にしており、作業員の業務負担に偏りが生じやすく安定した品質管理が難しかった。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名リュウグウ
業種製造
地域愛媛県四国中央市(本社)
課題独自の配合技術によって実現する商品を開発するための研究開発に多くの時間を割いているほか、従業員の経験に頼っていた
解決の仕組み熟練作業員の経験に基づく素材の混合や設計における過程に機械学習ツールを適用し、過去の開発記録と照らし合わせることで効率を高める
推進母体/体制リュウグウ、SUPWAT
活用しているデータ研究開発対象の包装資材の素材の混合や設計における従来の過程に関する情報および過去の開発記録
採用している製品/サービス/技術機械学習ツール「WALL」(SUPWAT製)
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