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東急、田園と職住近接型の都市が共存するまちづくりのための実証拠点を開設

DIGITAL X 編集部
2022年4月20日

東急は、多摩田園都市エリアにおける、まちづくりに向けた「nexus(ネクサス)」構想の一環で、田園と職住近接型の都市が共存する実証実験拠点を2022年4月に開設した。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)農園や地産地消マルシェなどを設け、コンサルティング会社のシグマクシス・ホールディングスと共同でまちの機能を検証する。2022年1月19日に発表した。

 東急の「nexusチャレンジパーク」は、多目的に利用できる、まちづくりのための実証実験拠点(図1)。川崎市と横浜市の境に位置するある虹ヶ丘団地、すすき野団地エリアにあり、敷地面積は約8000平方メートルである。同社が進める生活者起点のまちづくり施策「nexus構想」に向けた施設の第1弾になる。

図1:「nexusチャレンジパーク」のイメージ

 nexusチャレンジパークでは、シェアリング型のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)農園や地産地消マルシェといった多目的空間を作り、まちづくりへの効果を検証する。地域住民が自由に活動できる場として運営しながら、住民だけでなく、地域の農家や学校、企業や行政などと連携し、生活者を起点にしたまちの仕掛けづくりに取り組むとしている。

 東急がnexus構想で目指しているのは、緑豊かな田園と職住近接型の都市が共存するまちづくり。多摩田園都市エリアにおいて、「住む・学ぶ・働く・遊ぶ」といった生活が自然や農業と融合する「歩きたくなるまち」を目標にする(図2)。2022年9月に創立100周年を迎える東急にとってnexus構想は、多摩田園都市エリアにおける“次の100年”に向けたパイロットプロジェクトの位置付けだ。

図2:「nexus構想」の目標イメージ

 nexus構想の推進に向けては、コンサルティング会社のシグマクシス・ホールディングスと基本協定書を2022年1月18日付で締結している。シグマクシス・グループは、 アグリゲーターとしての役割を担うとともに、必要に応じてコンサルティングサービスを提供するほか、投資もする。

 両者は今後、nexusチャレンジパークだけでなく、多摩田園都市エリアで、「農と食」「資源循環」「エネルギー」「駅遠エリアのMaaS(Mobility as a Service)」といったテーマを定めた実施実験や事業化を進める予定である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東急
業種交通
地域東京都渋谷区(本社)
課題生活者起点のまちづくりを進めたい
解決の仕組み実証実験拠点を開設し、地域の住民や農家、学校、行政、企業と連携しながら、田園と職住近接型の都市が共存するまちの機能を検証する
推進母体/体制東急、シグマクシス・ホールディングス
活用しているデータ農業におけるIoTデータなど
採用している製品/サービス/技術IoT技術など
稼働時期2022年4月(nexusチャレンジパークの開設時期)