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東京海上HD、自動運転技術を開発する米May Mobilityと資本業務提携契

DIGITAL X 編集部
2022年5月3日

東京海上ホールディングスは、自動運転領域でのサービス/商品の研究・開発を目的に、自動運転技術を開発する米May Mobilityと資本業務提携契約を結んだ。両社は今後、日本各地の自動運転プロジェクトに参画し協業を進める。2022年1月28日に発表した。

 東京海上ホールディングスが資本業務提携を結んだのは、自動運転技術や自動運転車両の開発を手掛ける米May Mobility。両社はこれまでに、広島県東広島市で2021年3月に始まった自動運転の実証実験への参画で協業してきたが、資本参加することで関係性を強化し、今後は日本各地の自動運転プロジェクトへ参画するなど、さらなる協業によって関連するサービス/商品の開発・研究を進める。

 開発・研究の対象としては自動運転の時代に求められる、(1)運行管理関連サービス、(2)事故対応サービス、(3)リスクコンサルティングサービス、(4)保険商品の4つを挙げる。

 運行管理関連サービスとは、自動運転車両の遠隔監視や管理、異常時の緊急対応や現場駆けつけ手配など。Mayが持つ運行管理システムと東京海上HDが保有する事故対応のノウハウやオペレーションやネットワークなどを組み合わせる。開発したサービスは、顧客やパートナー企業のニーズに合わせて提供したい考えだ。

 事故対応サービスでは、交通事故発生時の原因や責任割合などの事実確認プロセスを高度化・デジタル化を目指す。Mayの自動運転システムに関わるデータを使用する。運行管理関連サービスに関するデータも利用し、交通事故以外の各種トラブルへの事故対応サービスの提供も目指す。

 リスクコンサルティングサービスでは、自動運転車の事故予防のためのコンサルティングを提供する。ここでもMayの自動運転システムに関わるデータを取り込む。

 自動運転向けの保険商品は、自動運転車の走行や運行に関わる固有のリスクを補償するもの。Mayとの自動運転プロジェクトを推進する中でニーズを収集し研究を進める。

 東京海上HDによれば、自動運転は交通事故をはじめ交通課題の解決策として期待され、世界中で実用化に向けた開発が進められている。日本でも、政府が策定する「官民ITS構想・ロードマップ」は、過疎地域などの限定地域における無人自動運転移動サービスが、2025年度を目途に全国40カ所以上で実装させる可能性が示されている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京海上ホールディングス
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本社)
課題自動運転時代に求められるサービスや商品の研究開発を加速したい
解決の仕組み自動運転技術を開発する米May Mobilityと資本業務提携契約を結び、日本各地の自動運転プロジェクトに共同で参画し、研究開発に必要なデータやノウハウを得る
推進母体/体制東京海上ホールディングス、米May Mobility
活用しているデータ日本各地の自動運転プロジェクトに参画して得られるデータなど
採用している製品/サービス/技術自動運転システム、自動運転車の運行管理システム(いずれも米May Mobility製)
稼働時期2022年1月(資本業務提携の締結時期)