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富良野市、市民に健康的な行動を促すためにデジタル地域通貨を実証実験
北海道富良野市は、市民に健康的な行動を促するためにデジタル地域通貨サービスを用いた実証実験を2022年2月1日から2022年3月31日にかけて実施した。ウォーキングの歩数に応じて買い物や飲食などに使えるポイントを付与するなどで、ポイントの使い勝手や有効性を検証した。デジタル地域通貨を提供したNTT東日本が2022年2月2日に発表した。
北海道富良野市が実施したのは、市民に健康的な行動を促すとともに地域のつながり強化するためにデジタル地域通貨サービスを利用する実証実験(図1)。スマートフォンを利用している富良野市民500人を対象に、2022年2月1日から2022年3月31日にかけて、同市の総務部スマートシティ戦略室が中心になって実施した。
実験では、デジタル地域通貨を実証に参加する市内32店舗で買い物や飲食などに使用できる「デジタル健幸ポイント」を提供した(図2)。同ポイント制度への登録時に500ポイント(500円相当)を、ウォーキングの歩数が5万歩を超えた際にさらに500ポイントを、それぞれ提供した。参加登録や歩数の報告にはメールを利用した。
富良野市では2021年にも、同様の仕組みの「ふらの健康マイレージ」を実施した。ただ紙を使って運営・管理していたため、市民のニーズや動向の把握、データ分析に多くの労力がかかっていた。加えて、新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅時間が長くなり市民の運動量の減少や体力低下が懸念されていた。
今回の実験では、紙の仕組みのデジタル化やデジタル地域通貨、スマホによる運動記録、デジタル決済などの使い勝手や効果について、参加者と参加店舗に対しアンケートを実施し、それぞれの使い勝手や有効性について検証した。
デジタル健幸ポイントの払い出しや店舗での決済などには、NTT東日本グループが提供するデジタル地域通貨サービスを利用した(図2)。
今後は、実験結果を基に、富良野市が目指す「健幸都市」の実現や地域経済の活性化、行政サービスの向上に、デジタル地域通貨がどう役立てられるかなどを検討していく。
企業/組織名 | 北海道富良野市 |
業種 | 公共 |
地域 | 北海道富良野市 |
課題 | 市民の健康増進や地域コミュニティの形成をうながし、富良野市が目指す「健幸都市」を実現したい |
解決の仕組み | デジタル地域通貨を使って、ウォーキングの歩数に応じて買い物などで使えるポイントを付与することで健康行動を促す |
推進母体/体制 | 北海道富良野市、NTT東日本 北海道事業部 |
活用しているデータ | 歩数データ、デジタル地域通貨 |
採用している製品/サービス/技術 | デジタル地域通貨サービス(NTT東日本グループ製) |
稼働時期 | 2022年2月1日~3月31日(実証実験の実施時期) |