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ファミリーマート、ペットボトルのリサイクル過程を追跡できるWebアプリの消費者への効果を検証

DIGITAL X 編集部
2022年12月9日

ファミリーマートは、ペットボトルがリサイクルされる過程を追跡できるWebアプリケーションの実証実験を実施し、消費者の行動変容に与えられる効果を検証した。ペットボトルの回収に応じてオリジナルキャラクターが成長するゲーム要素を盛り込んだ。2022年9月12日に発表した。

 ファミリーマートが実施したのは、使用済みペットボトルがリサイクルされる過程をスマートフォンなどで確認できるWebアプリケーションの実証実験(図1)。消費者が回収用ボックスに投函したペットボトルが、その後、どのようにリサイクルされているのかを可視化することで、消費者の行動変容や再生プラスチックの利用促進に与える影響を検証した。

図1:ファミリーマートが実施したペットボトルのリサイクル状況を可視化する実証実験の概要

 実証では、同店に2次元バーコードを付した専用の回収ボックスを設置。実証費参加した消費者は、ペットボトルを投入する際に、その2次元バーコードをスマートフォンで読み取り、投かんしたペットボトルの本数を登録する。その後は、自身が投函したペットボトルが粒状のペレットになるまでの回収から工場への輸送、加工までの状況を確認できる。

 Webアプリでは、ペットボトルの回収を登録した日数に応じてオリジナルキャラクターが成長するゲーム機能も提供する(図2)。Webアプリでは、ペットボトルを投入した日時と本数、リサイクルで削減できるCO2排出相当量も確認できる。

図2:Webアプリのゲームでは、ペットボトル回収の登録日数に応じオリジナルキャラクターが成長する

 今回の実証は、再生プラスチックの資源循環をブロックチェーン技術を使って可視化するプロジェクトである「BLUE Plastics(Blockchain Loop to Unlock the value of the circular Economy)」の一環。同プロジェクトには、ファミリーマートのほか、旭化成と伊藤忠商事、伊藤忠プラスチックスが参加し、ブロックチェーン技術は日本IBMが、Webアプリは旭化成がそれぞれ提供している。

 実施場所は東京都葛飾区の「ファミリーマート立石五丁目店」で、2022年9月26日から同11月25日の予定で実施した。リサイクル自体には、廃棄物処理事業者の明和運輸、回収・処分・リサイクルを担う利根川産業、再生ペレット製造のアース・グリーン・マネジメント、ペットボトルリサイクルの遠東石塚グリーンペットの4社が協力した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ファミリーマート
業種流通・小売り
地域東京都葛飾区(ファミリーマート立石五丁目店)
課題消費者のリサイクルに関する行動変容や再生プラスチックの利用を促したい
解決の仕組み使用済みペットボトルのリサイクル過程をブロックチェーン技術を使って追跡し、消費者がスマートフォンなどで確認できるようにする
推進母体/体制ファミリーマート、伊藤忠商事、伊藤忠プラスチックス、旭化成
活用しているデータ使用済みペットボトルのリサイクル過程に関する情報
採用している製品/サービス/技術再生プラスチックの資源循環追跡基盤「BLUE Plastics」、ブロックチェーン技術(日本アイ・ビー・エム製)
稼働時期2022年9月26日~11月25日(実証実験の実施時期)