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三井不動産レジデンシャル、シニア向け住宅の入居者にスマホアプリを使う医療・健康サービスを提供

DIGITAL X 編集部
2023年1月30日

三井不動産レジデンシャルは、シニア向け住宅の入居者を対象に、医療版情報銀行アプリケーションを使った地域医療サービスの提供を2023年春から開始する。入居者が適切な医療・健康支援を受けられるようにする。2022年9月26日に発表した。

 三井不動産レジデンシャルは、2023年春開業予定のシニア向け住宅「パークウェルステイト千里中央」(大阪府豊中市)においてスマートフォン用アプリケーションを使った健康・医療サービスを提供する(図1)。健康・医療データは各種の医療機関との連携を図り、入居者が予防医療から先進医療、投薬や介護までの健康・医療支援を受けられるようにする。

図1:三井不動産レジデンシャルが提供する健康・医療関係データの共有・活用イメージ

 パークウェルステイト千里中央では、シニア向け住宅として、住宅内にクリニック「ミナトテラス」と薬局「ファルメディコ」を併設する。加えて、訪問介護サービスのアクティブライフや、関西メディカル病院、かすがいクリニックなどとも連携し、入居者の日々の健康管理から緊急時までの医療体制を整備する。

 フィットネス事業を手掛けるCOSPAウエルネスとも提携し、健康増進・機能保持・改善のためのプログラムも提供する。スマホアプリのデータを活用し、入居者一人ひとりの健康状態に合わせたプログラムをフィットネスコンシェルジュが提案できるようにする計画だ。

 入居者が利用するスマホアプリは三井住友銀行が開発・提供する。入居者は、自身の健康・医療データをスマホで随時確認でき、自身の体調や身体の変化を把握できる(図2)。同データは、離れて暮らす家族も確認できる。画像や薬剤処方、禁忌情報といった医療データを共有でき、専門医療を受診したり薬局で処方薬を受け取ったりする際に入居者の体調を伝えやすくなる。

図2:スマートフォンアプリの操作画面イメージ

 スマホアプリは、大阪大学医学部附属病院が監修している。入居者の診察履歴から診察課題や検査の情報、それへの医師のコメントなどを表示する。

 今後は、大阪大学医学系研究科 内分泌・代謝内科学およびライフスタイル医学寄附講座との共同研究にも取り組む。スマホアプリで管理するデータのほかに、味覚や口腔機能、生活習慣、フレイルなどのデータを集積し、入居者への食事や健康向上プログラムの提示、味覚評価や口腔機能を実施し、高齢者に対する食の健康効果の医学的エビデンスの創出を目指す。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名三井不動産レジデンシャル
業種サービス
地域大阪府豊中市(シニア向けレジデンス「パークウェルステイト千里中央」)
課題シニアレジデンスの入居者一人ひとりに合わせた医療サービスと健康サポートを提供したい
解決の仕組みスマートフォンアプリで入居者の健康・医療データを管理し、各種医療機関と連携を図ることで、適切な医療と薬剤処方、介護サービスまでを提供する
推進母体/体制三井不動産レジデンシャル、三井不動産レジデンシャルウェルネス、三井住友銀行、ミナトテラス、ファルメディコ、大阪大学医学系研究科、COSPAウエルネス
活用しているデータ入居者の健康・医療データ
採用している製品/サービス/技術医療版情報銀行アプリ(三井住友銀行製)
稼働時期2023年春(パークウェルステイト千里中央の開業時期)