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東京都、車やバスのCO2排出量を乗降客数や人流から可視化

DIGITAL X 編集部
2023年1月30日

東京都は、自動車や公共バス利用時のCO2排出量を、バスの乗降客数や人流のデータを分析し可視化する。自動車利用を抑制する広報活動を通じ公共バスの利用へと行動変容を促進す。2022年10月~2023年2月にかけて東京町田市内で実施する。システムを提供するSWAT Mobility Japanが2022年9月26日に発表した。

 東京都が実施するのは、自家用車や公共路線バスを利用した際のCO2排出量の可視化。バスの乗降客数や人流を示すデータを分析し、その結果をポスターやデジタル広告で発信し、住民の公共バス利用への行動変容を促す。2022年10月~2023年2月にかけて東京・町田市内を走行するコミュニティバス「まちっこ」を対象に実証する(図1)。

図1:東京・町田市内を走行するコミュニティバス「まちっこ」(左)とCO2排出量を可視化するツールの画面イメージ

 実験では、公共バスの乗降データや人流データを分析する。CO2排出量の削減に向けた公共バス運営に関する改善案も探る。可視化には、交通分析ツールなどを手掛けるSWAT Mobility Japanが開発するツールを利用する。

 SWATは、自動車利用の抑制をテーマに東京都が主催したイベント「UPGRADE with TOKYO」で優勝した。同社は、最小の車両数で複数の乗客やモノを相乗りさせるルーティングアルゴリズムを保有し、オンデマンド交通システムや物流配送最適化システムを提供している。今回の実証は、同イベントでのSWATの提案がべースになっている。

 東京都は、2050年までに世界のCO2排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」に取り組んでいる。今回の実証でも、自動車の利用抑制のメリットを発信し、効果的なモビリティマネジメントにつなげたい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京都
業種公共
地域東京都町田市(実証エリア)
課題自家用車の利用の抑制し公共バスの利用をうながしたい
解決の仕組み自動車・公共バスのCO2排出量を可視化し、その結果に基づいて自家用車利用者の行動変容を促す
推進母体/体制東京都、SWAT Mobility Japan
活用しているデータ公共バスの乗降客データ、人流データなど
採用している製品/サービス/技術乗降データや人流データからCO2排出量を可視化するツール(SWAT Mobility Japan製)
稼働時期2022年10月~2023年2月(実証事業の実施時期)