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建ロボテック、鉄筋を結束するロボットの遠隔操作をNTT西日本と実証実験

DIGITAL X 編集部
2023年2月10日

建ロボテックは、鉄筋工事における結束を担うロボットを遠隔操作する仕組みの実証実験をNTT西日本と共同で実施している。実際のオペレーションの有用性を検証する。2022年9月29日に発表した。

 建ロボテックがNTT西日本と共同で実施しているのは、鉄筋工事において鉄筋の交点を結束するロボットを遠隔から操作する仕組みの実証実験(図1)。現場にロボットを設置・調整するための作業を削減するとともに、建設業務に馴染みがない担当者でも操作できるようにするのが目的だ。2022年9月26日に開始し2023年3月31日まで実施する。

図1:建ロボテックがNTT西日本と共同で実施している鉄筋結束ロボットの実証実験の概要

 鉄筋結束ロボットには建ロボテックの「トモロボ」を使用する(写真1)。実験では、遠隔操作においてロボットの自律性を高める横移動機能と、オペレーターがロボットを制御・操作するための「クラウドロボティクス基盤」の開発を目指す。建ロボテックが、遠隔操作に必要な機能の実装とロボット操作用のユーザーインタフェースを開発する。

写真1:トモロボと鉄筋結束作業のイメージ

 クラウドロボティクス基盤の開発は、NTT西日本が担当する。併せて、遠隔操作に必要な機能やロボットからの映像をオペレーターに伝送する機能の開発・実装と、ロボットの利用場所とクラウドロボティクス基盤を接続するネットワーク環境の構築も担当する(図2)。

図2:NTT西日本が開発するクラウドロボティクス基盤の概要

 トモロボは一般に、走行するレーンや方向を現場の作業員が手動で操作する。遠隔操作を可能にすることで、2030年に約130万人とされる建設労働者不足を解決したい考えだ。NTT西日本は実験の結果を元に、クラウドロボティクス基盤を建設業界だけでなく、遠隔操作やオペレーション支援に適用できるようにするとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名建ロボテック
業種製造
地域香川県三木町(本社)
課題2030年に約130万人とされる建設労働者不足に対しロボットの活用が進むが、現場の作業員が操作するのでは限界がある
解決の仕組み現場にあるロボットの遠隔操作を実現し、現場で必要な作業を削減するとともに、建設に馴染みがない人材が担当できるようにする
推進母体/体制建ロボテック、NTT西日本
活用しているデータ建設ロボットの動作ログおよび動作データ、ロボットから取得する映像やセンサーのデータ
採用している製品/サービス/技術鉄筋結束ロボット「トモロボ」(建ロボテック製)、クラウドロボティクス基盤(NTT西日本製)
稼働時期2022年9月26日~2023年3月31日(実証実験の期間)