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矢崎総業、産業用ロボの動作プランをAIで自動生成するシステムをNECと開発

DIGITAL X 編集部
2024年1月9日

矢崎総業は、自動車内の電力供給および情報伝送を担うワイヤーハーネスを製造するための産業用ロボットを対象に、その動作プランをAI(人工知能)技術で自動生成するシステムをNECと共同で開発した。2025年7月の実導入を目指す。2023年11月9日に発表した。

 矢崎総業が開発したのは、自動車内の電力供給および情報伝送を担うワイヤーハーネスを製造するための産業用ロボットに対し、製造時間を最小にしながら、複数台のロボットが、他のロボットや周囲の装置と干渉しない動作プランをAI(人工知能)技術を使って自動生成するシステム(図1)。新製品の投入時や製品の仕様変更時に発生する複雑なティーチング(ロボットへの動作プランの設定)工程を不要にするのが目的だ。

図1:複数台ロボットが連動した製造工程のイメージ

 動作プランは、製品のデザインや作業内容などを入力データに、AI技術とロボットシミュレーターを連携させて生成する。同プランで動作させ干渉が発生する場合は、干渉を回避する動作プランを再計算する。

 NEC製の「NECデジタルロボット動作計画ソリューション」と矢崎総業のワイヤーハーネス組み立て向けロボットとシミュレーターを組み合わせたシステムで実証実験を実施した(図2)。技術者が40日を要していたティーチングを1日で実施できること確認した。生産速度も高められ製造工程にかかる時間を約10%短縮できたという。

図2:実証実験に使用した動作プラン自動生成システムの構成

 実証実験の結果を受け、2023年10月からワイヤーハーネスの量産に向けた試験を実施している。2025年7月の実導入を目標にする。今後は、動作プランを生成するAIシステムに生産計画や実績データを連携させ、エネルギー消費量の予測や計測を可能にし、カーボンニュートラルの実現にも利用したい考えだ。

 一方のNECは、2024年の製品化を目指し、人手不足や技術伝承などの課題解決策としてグローバル展開する予定である。NECによれば、複数品種のワイヤーハーネスに対応し、複数台のロボットのための動作プランを自動生成する仕組みの本格活用は、これが国内初になるという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名矢崎総業
業種製造
地域東京都港区(本社)
課題新製品の投入時や製品の仕様変更時に発生する複雑なティーチング(ロボットへの動作プランの設定)工程に多くの作業時間がかかっている
解決の仕組みAI技術とシミュレーターを組み合わせ、複数台のロボットが他のロボットや周辺装置と干渉せず、生産性も高い動作プランを自動生成する
推進母体/体制矢崎総業、NEC
活用しているデータ製品デザインや作業内容など
採用している製品/サービス/技術「NECデジタルロボット動作計画ソリューション」(NEC製)、ワイヤーハーネス組み立て向けロボットシステムおよびシミュレーター(矢崎総業製)
稼働時期--2023年10月(量産に向けた試験の開始時期)