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竹中工務店、オフィスなどの建設用地選定のための地理情報システムを開発

DIGITAL X 編集部
2024年7月1日

竹中工務店は、オフィスや店舗などの建設用地を選定・評価するための地理情報システム(GIS:Geographic Information System)を開発した。自社データやオープンデータなどを統合し、データに基づく用地選択に利用する。担当者が現地を訪れる業務負荷や属人化していた業務を削減し、事業計画段階からの提案力を高める。2024年5月30日に発表した。

 竹中工務店が開発した「GISCOVERY(ジスカバリー)」は、オフィスや店舗などの建設予定地の選定や評価のための地理情報システム(GIS:Geographic Information System)である(図1)。担当者が現地を訪れて情報を収集するなどの業務負荷や属人化していた業務を削減し、データに基づく最適な建設用地を提案できるようにするのが目的だ。

図1:竹中工務店が開発した地理情報システム「GISCOVERY」の概要

 GISCOVERYでは、自社で蓄積している物件や土地に関するデータと、人口データや交通データなどのオープンデータを統合し、2次元/3次元の地図上に表示することで、地理的な関係性や建設計画などを分析・立案する。600種類以上の有償・無償のデータを収録しているという。

 提案に向けては、(1)探索、(2)評価、(3)活用の3つの段階を踏む。まず探索により、顧客の事業計画に最適な候補地を探し出す(図2)。例えばオフィスの建設では、用途地域や公示地価、駅やバス停からの徒歩距離や周辺道路の人流、周辺施設などのデータを使いながら、敷地の面積や形状から候補地を絞り込む。

図2:GISCOVERYにおける(1)探索、(2)評価、(3)活用のデータ分析のイメージ

 次に土地が持つ潜在的な可能性を評価する。自社データから評価指標となるデータを選定し、地図上に各種グラフとして表示する。顧客が持つデータを組み合わせた分析もできる。

 そのうえで、活用に向けた建築計画を立案する。候補地周辺の歩行者や車などの導線、日当たりや風通し、高層階からの眺望などを分析し指標ごとに可視化する。環境に配慮した緑地との連携や自然災害対策などを考慮した検討もできるとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名竹中工務店
業種製造
地域大阪市中央区(本社)
課題オフィスや店舗の建設予定地の選定における担当者による現地調査や属人化している業務を削減したい
解決の仕組み建物や土地に関する自社データとオープンデータを統合し、データに基づいて建設用地を選択できるようにする
推進母体/体制竹中工務店
活用しているデータ竹中工務店が蓄積した建物・土地に関するデータ、人口や交通などのオープンデータ、顧客が持つ関連データ
採用している製品/サービス/技術GISプラットフォーム「GISCOVERY」(竹中工務店が米Esri製のGISを使って開発)
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