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ミニストップ、レジなしのウォークスルー型店舗を実証実験

DIGITAL X 編集部
2024年9月13日

ミニストップが、レジのないウォークスルー型店舗を実証実験中だ。オフィスや工場などの施設内への設置を前提に、その利便性の向上と運営の効率化の両立を目指す。NTT東日本とテルウェル東日本、セキュアとで実施する。2024年7月29日に発表した。

 ミニストップが実験しているのは、レジを置かないウォークスルー型店舗(図1)。東京都江東区にあるオフィスコンビニ「ミニストップ ポケット サンイースト辰巳店」で、2024年7月29日から2024年12月23日まで、商用化に向けた課題を分析・検討する。

図1:ミニストップが実証しているウォークスルー型店舗の様子

 オフィスコンビニは、オフィスや工場など企業・組織の職場環境に設置するコンビニエンスストア。ミニストップは、職域店舗でありながら一般客の利用も見込む準職域店舗としての店舗展開を目指している。レジでの決済なしに、顧客が手にした商品をそのまま持ち帰れるウォークスルー型店舗は、利便性の高い購買体験と店舗運営の効率化を両立できると期待する。

 実験店舗では、店舗内にセンサーやカメラを設置し購入商品を検知することで、顧客はレジを通らずに退店できる。利用者は事前に専用アプリケーション上で決済に使用するクレジットカードなどを登録し、QRコード認証により入店する。退店時に利用者のアカウントに紐付いたクレジットカードによる決済情報が届く。

図2:専用アプリケーションの画面イメージ

 店舗では、おにぎりや菓子・デザート類などを販売する。段階的に500SKU(Stock Keeping Unit:商品管理単位)にまで拡大し、オフィスコンビニの商用展開上必要な実店舗でのオペレーションや店舗設計などのノウハウの確立を目指す。

 実験店舗には、テルウェル東日本とセキュアが提供するウォークスルー型無人店舗「スマートア(SMARTORE)ウォークスルータイプ(仮称)」を採用した。一般的なウォークスルー型店舗で使われている重量センサーを使わず、カメラで撮影した映像から購買を検知するため、既存の什器をそのまま転用できるなど導入時の初期コストを低減できるという。

 NTT東日本は、ウォークスルー型店舗システムの実装にかかわるコンサルティングと工事、作業を担当している。テルウェル東日本とセキュアは、ウォークスルー型店舗のほか、その構築・運営・運用ノウハウを提供している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ミニストップ
業種流通・小売り
地域東京都・江東区(ミニストップ ポケットのサンイースト辰巳店)
課題オフィスや工場など企業・組織の職域施設内に設置するオフィスコンビニの利便性の向上と運営の効率化を図る仕組みを構築したい
解決の仕組みレジのないウォークスルー型店舗を運営する
推進母体/体制ミニストップ、NTT東日本、テルウェル東日本、セキュア
活用しているデータ店舗内に設置したセンサーやカメラが検知した購入商品の情報、あらかじめ登録された顧客の情報
採用している製品/サービス/技術ウォークスルー型無人店舗ソリューション「スマートア(SMARTORE)ウォークスルータイプ(仮称)」(テルウェル東日本製)
稼働時期2024年7月29日から12月23日(実証実験の期間)