• UseCase
  • 金融・保険

りそなHD、即日加入できる損害保険をバンキングアプリで販売

DIGITAL X 編集部
2024年9月27日

りそなホールディングスは、即日加入できる損害保険のバンキングアプリケーションでの販売を開始した。非対面チャネルでの保険商品の販売を強化するのが目的だ。そのためにソフトバンクグループのリードインクスが提供するデジタル保険基盤を利用する。2024年8月13日に発表した。

 りそなホールディングスが、バンキングアプリケーション「りそなグループアプリ」で販売を始めたのは、即日加入ができる損害保険商品(図1)。例えば、「帰省時に車を運転する数日間だけ」「ゴルフをする今日だけ」といった用途に対応する損害保険を、即日加入・即日補償開始までをバンキングアプリ上で完結できるよういした。まずは、ドライブ、自転車、ゴルフ、アウトドア、スキー、スノーボード関連の保険を用意した。

図1:りそなホールディングスは「りそなグループアプリ」内で保険商品を販売する

 保険商品の販売に合わせて、販売した保険商品のデータを統合管理するための体制を整備した。データ活用により、これまで以上に顧客ニーズに合った商品の案内やエンゲージメントを強化するのが目的だ。

 バンキングアプリでの保険商品の販売は、実際に保険を提供する保険会社のシステムとのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)接続によって実現した。従来は、保険会社が提供するサイトに遷移し契約手続きを処理する必要があった。複数の保険会社の商品を同一のユーザーインタフェースで提案・手続きができることからCX(Customer Experience:顧客体験)の向上を期待する。

 API接続には、ソフトバンク子会社のリードインクスが提供するSaaS(Software as a Service)型保険販売システム「Fusion」を利用する(図2)。今回の取り組みでは、ソフトバンクが企画立案とリードインクスへの営業支援を担当した。3社は今後、地方銀行などの地域の金融機関に対しFusionの活用支援を推進するとしている。

図2:保険販売システム「Fusion」を介して保険会社とAPI接続することで複数社の保険商品を単一のユーザーインタフェースで販売する

 なお、りそなグループアプリは、子会社のFinBASEを通じて種々の機能/サービスを地方銀行など地域金融機関に展開している(図3)。今回のFusionを使う仕組みも、自社グループの金融ノウハウを活かしながら、ソフトバンク/リードインクスとともに提案する考えである。

図3:りそなグループが展開する金融関連サービスの外販イメージ
デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名りそなホールディングス
業種金融・保険
地域東京都江東区(本社)
課題非対面チャネルでの保険商品の販売を強化したい
解決の仕組みバンキングアプリケーション上で複数の保険会社の商品を単一のユーザーインタフェースで販売できるようにする
推進母体/体制りそなホールディングス、リードインクス、ソフトバンク
活用しているデータ保険商品の情報、販売した保険商品のデータなど
採用している製品/サービス/技術SaaS型の保険販売システム「Fusion」(リードインクス製)
稼働時期2024年8月13日(保険商品の発売日)