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栗田工業、保守サービス強化に向け製紙工程における品質低下を水質から予測するサービスを開始
2024年10月1日
水処理システムの栗田工業は、保守サービスの強化に向け、製紙工程における品質低下などの予兆を水質から診断するサービスの本格的な提供を2024年9月に開始した。予測結果に基づく予防保守などの提案につなげる。2024年9月12日に発表した。
栗田工業の「Kuri-smart」は、製紙工程における紙の品質低下や操業障害などにつながる予兆を診断するサービス。使用している水の水質データから判断するもので、主に熟練技術者が担当してきた品質管理を支援する。栗田としては診断結果に基づき、水処理薬品や水処理装置、保守サービスを組み合わせた予防策を提案したい考えだ。
診断では、製紙工程で利用する水の水質データを水処理管理サービス「S.sensing」で取得し、その変動を可視化する。そこに独自の予測モデルを適用し、水質悪化によって異物が付着する「欠点」の発生を予測し、その要因を解析する。
本格販売に先行してKuri-smartを導入し、予防策を講じた実施した事例では、欠点の発生数が従来比で約4割低減したとする。パルプ化や薬品回収などで使用する蒸気の使用量を削減できる見込みも立っているという。
栗田工業によれば、製紙業界では熟練技術者の退職により、品質管理の技術継承機会の損失や、労働人口の減少による人員不足などが課題になっている。
企業/組織名 | 栗田工業 |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都中野区(本社) |
課題 | 製紙工程における品質管理を担ってきた熟練技術者の退職や労働人口減による人員不足 |
解決の仕組み | 製紙工程で使用する水質データから、紙に異物を発生させる「欠点」の発生を予測し、防止策を予防的に実施できるようにする |
推進母体/体制 | 栗田工業 |
活用しているデータ | 製紙工程の水質データ |
採用している製品/サービス/技術 | 水処理管理サービス「S.sensing」(栗田工業製) |
稼働時期 | 2024年9月 |