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オリックス生命、顧客満足度を高めるためにコンタクトセンターをクラウドで刷新

DIGITAL X 編集部
2024年10月1日

オリックス生命保険は、コンタクトセンターシステムをクラウドベースに刷新し、2024年4月から全国5拠点で本格運用を始めている。顧客対応の応答性を高めサービス向上を図るのが目的だ。クラウドサービスを提供する米Genesys日本法人が2024年9月5日に発表した。

 オリックス生命保険は2024年4月から全国5拠点で新しいコンタクトセンターシステムを本格運用している。外部委託先とコンタクトセンター間での業務連携や情報伝達を図り、顧客対応の応答性を高めて顧客満足度を高めるのが目的だ。2023年12月上旬から先行導入を始め、現在は約400席が稼働している。

 新システムでは、入電数や営業活動を分析する機能を利用し、人員配置の最適化や対応プロセスの改善につなげる。今後は、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)システムとの連携や、通話内容を自動的に記録することでオペレーターの応対後の業務の効率化などにも取り組む。

 システムの刷新には、IT部門とコンタクトセンターの業務運用部門とが携わった。コンサルティングを受けながら6つのチームを結成し、アジャイル(俊敏)開発のフレームワークである「Scaled Agile Framework」(米Scaled Agile製)に沿って開発した。

 回線工事やネットワーク機器の整備、応対品質などの課題に対し、2週間ごとに目標設定と各チームの実施項目の優先順位を見直すことで、2023年4月から9月までの期間で完了したという。

 クラウド基盤は「Genesys Cloud」(米ジェネシス製)を採用した。従来のオンプレミス型システムのサービス提供が終了するのを受け、内製したアプリケーションとの連携や今後の新機能追加などを考慮したという。常務執行役員 お客さまサービス本部長の添野 昌之 氏は「顧客に共感し、寄り添ったサービスを提供するためには常にサービスを進化させる必要がある。そのためにクラウドは有効な手段だ」としている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名オリックス生命保険
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本社)
課題コンタクトセンターにおける顧客満足度を高めたい
解決の仕組みシステム基盤をクラウドに刷新して、外部委託先や関連システムとの連携を容易にし、オペーレータの応対速度を高める
推進母体/体制オリックス生命、米Genesys日本法人
活用しているデータ問い合わせ履歴や応答履歴などのデータ
採用している製品/サービス/技術コンタクトセンター向けクラウド基盤「Genesys Cloud」(米Genesys製)、アジャイル開発フレームワーク「Scaled Agile Framework」(米Scaled Agile製)
稼働時期2024年4月(全国5拠点での本格運用開始時期)