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インドネシアのチョコ大手Freyabadi Indotama、生産ラインの切り替え計画立案を自動化

DIGITAL X 編集部
2024年10月25日

インドネシアのチョコレート製造大手Freyabadi Indotama(フレイアバディ・インドタマ)は、生産する製品に合わせてラインを切り替えるための計画立案を自動化する仕組みを導入した。ラインの切り替えに要する時間を削減し、多様化する顧客ニーズに対応するのが目的だ。生産計画立案用のソフトウェアを提供した米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアが2024年10月10日(米国時間)に発表した。

 インドネシアのFreyabadi Indotama(フレイアバディ・インドタマ)は不二製油グループのチョコレートの製造会社。このほど、生産する製品に合わせてラインを切り替えるための計画を自動で立案できるようにした。同社は、アジア太平洋、中東、アフリカの各地域をマーケットに、それぞれの消費者の好みに合わせたフレーバーのチョコレートを生産しており、異なる顧客ニーズに応じるための生産能力を確保するのが目的だ。

 プロジェクト&エンジニアリング・マネージャーを務めるアディ・クリスチャン(Adi Christian)氏は、「当社は、マイクロマーケットからグローバルマーケットまで、さまざまな規模でチョコレート業界の需要を満たしてきた。今回、生産計画のデジタル変革を図り、最適化を図れたことで、顧客の期待に応えるのに必要なアジリティ(俊敏さ)を確保できた」としている。

 Freyabadiは、原材料から最終製品まで1500以上のSKU(Stock Keeping Unit:商品の最小管理単位)を管理している。新しい仕組みでは、生産する製品に合わせてラインを切り替えるための段取り替えにかかる時間を、複雑なプロセスや制約条件、急な注文変更などを加味しながら抑えられるようにした。

 そのために生産計画の立案用ソフトウェアとして「Opcenter Advanced Planning and Scheduling(APS)」(米シーメンスデジタルインダストリソフトウェア製)を採用した。

 併せて今回、生産中の原材料使用量などをERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)システムに統合できるようにもした。Opcenter APSとERPシステムをAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)によりデータを同期している。Opcenter APSからデータを収集するためのアプリケーションをローコード開発基盤「Mendix」(米シーメンスデジタルインダストリソフトウェア製)を使って開発した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名インドネシアFreyabadi Indotama
業種製造
地域インドネシア西ジャワ州カラワン(本社)
課題アジア太平洋、中東、アフリカの各地域における顧客ニーズに応えられだけの生産能力を確保したい
解決の仕組み生産ラインの切り替えに必要な時間を最小限に抑えるアルゴリズムを使って生産計画を立案する
推進母体/体制インドネシアFreyabadi Indotama、米シーメンスデジタルインダストリソフトウェア
活用しているデータ製品のレシピ、原材料の在庫量など
採用している製品/サービス/技術生産スケジューラー「Opcenter Advanced Planning and Scheduling」、ローコード開発基盤「Mendix」(いずれも米シーメンスデジタルインダストリソフトウェア製)
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