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中央復建コンサルタンツが働き方改革でメタバースを開発、外販にも注力

DIGITAL X 編集部
2024年11月22日

道路や橋梁などの設計を手掛ける中央復建コンサルタンツがクラウド型のメタバース(3次元の仮想空間)を開発し運用を開始した。関係者間の合意形成を促進するとともに、現場中心の働き方改革を進める。2024年11月6日に発表した。

 中央復建コンサルタンツが開発した「CFKメタバース」は、クラウド型のメタバース(3次元の仮想空間)。社員間のコミュニケーションのほか、協力会社や発注先との打ち合わせなどに利用し、関係者間の合意形成につなげるとともに、現地を訪れないなど場所にとらわれない働き方の実現を目指す(図1)。

図1:中央復建コンサルタンツが開発した「CFKメタバース」の利用イメージ

 メタバース上では、アバターを動かして建物や現場のBIM(Building Information Modeling:建物情報モデリング)/CIM(Construction Information Modeling:建設情報モデリング)BIM/CIMモデルを確認する。メタバースには接続先のURLを共有すればよく、参加者は音声やチャットでやり取りし合意形成を図る。

 メタバースは、建設設計や建設工事で作成したBIM/CIMモデルを変換して利用する。メタバース用に新たなモデルを作成する必要はないという。

 システムの開発では、建設業界向けにBIM/CIMを活用するためのサービスを提供するMalme(マルメ)の協力を得た。今後はCFKメタバースの外販にも注力する。

 BIM/CIMの活用については国土交通省が、受発注者の生産性向上を目的に2023年度から原則適用を推進している。建設業界では、建設・工事におけるBIM/CIMモデルの構築と、それを活用した事業プロセスの改革が求められている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名中央復建コンサルタンツ
業種製造
地域大阪市東淀川区(本社)
課題建設業の受発注では関係者が多く合意形成が難しいほか、現地を実際に訪れる必要がある
解決の仕組み設計時に作成したBIM/CIMデータを使ってメタバースを開発し、3次元仮想空間上で合意形成を図るとともに、現地訪問を最小限にする
推進母体/体制中央復建コンサルタンツ、Malme
活用しているデータBIM/CIMの3次元モデル
採用している製品/サービス/技術メタバース
稼働時期--