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ダイキン工業、空調機の設置・修理技術の研修にメタバースを導入

ANDG CO., LTD.
2024年12月17日

ダイキン工業は、空調機器の設置や修理などの技術研修をメタバース(3次元の仮想空間)上で実施するためのシステムを構築した。現場の状況をメタバース上に再現し、点検作業などのシミュレーションにより技術レベルの底上げを図る。システム構築を支援したNECが2024年11月22日に発表した。

 ダイキン工業が構築したのは、空調機器の設置や修理などの技術研修をメタバース(3次元の仮想空間)上で実施するためのシステム(図1)。OJT(On the Job Training)だけでは体験しにくい現場の状況をメタバース上に再現し、より現場に即した研修を実施することで技術レベルの底上げを図るとともに、グローバルに広がる各拠点で研修品質の標準化を図るのが目的だ。新人育成期間の短縮なども期待する。

図1:ダイキン工業が構築したメタバースを使った研修システムの概要

 研修用メタバースには、空調機器のほか工具や作業環境などを3D(3次元)モデルで再現している。受講者は、VR(Virtual Reality:仮想現実)デバイスを装着し、メタバースに入り、空調機器の不具合をシミュレーションし点検作業を実施する(写真1)。研修講師が遠隔からメタバースに接続し、受講者の点検作業を評価する。研修終了者には、資格証明としてデジタル証明書であるVC(Verifiable Credentials:検証可能な資格情報)などの発行を考えている。

写真1:メタバースを使った空調機器の点検研修の様子

 メタバース上での機器の動作や工具の使い方、作業者の動きや視線などをデータとして記録し、点検作業の振り返えりやマニュアルとの比較などに利用する。記録は、人事管理や学習管理などのシステムとも連携させる。

 ダイキン工業はこれまで、新人など技術者育成はOJT(On the Job Training)で実施してきた。だが、業務量の増加や少子高齢化を背景に、現場で設置・点検に当たるサービスエンジニアの人手不足が生じていた。

 システムはNECの支援の下で構築した。メタバース基盤には「Microsoft Mesh」(米Microsoft製)を、VRデバイスには「Meta Quest 3」(米Meta製)を利用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ダイキン工業
業種製造
地域大阪市北区(本社)
課題業務量の増加や少子高齢化を背景に、OJTに頼った研修では限界がある
解決の仕組み点検環境を3Dモデルで再現するメタバース上に再現し、空調機器の点検や修理などをシミュレーションし技術レベルの底上げを図る
推進母体/体制ダイキン、NEC
活用しているデータメタバース上での機器の動作や工具の使い方、作業者の動きや視線など
採用している製品/サービス/技術メタバース基盤「Microsoft Mesh」(米Microfot製)、VRデバイス「Meta Quest 3」(米Meta製)
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