- UseCase
- 製造
ファンケル、自社サイトでの口コミの薬機法違反を生成AIで自動修正
2024年12月20日
ファンケルは、自社のオンラインサイトに書き込まれる口コミの内容をチェックするために生成AI技術を使ったツールを開発した。薬機法に抵触する内容を見つけ出し、法令に準拠した形に自動修正する。ツールを共同開発したSIGNATEが2024年12月11日に発表した。
ファンケルが開発したのは、自社のオンラインサイトに顧客が投稿する口コミコメントを分類や修正するためのツール(図1)。コメントが、同社が扱う化粧品や健康食品の広告などに関するルールである薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に抵触していないかどうかを生成AI技術により判断し、薬機法などに即した内容に自動的に修正する。担当者には修正理由も併せて表示する。
新ツールでは、生成AIの「CatGPT」を使い、口コミの分類や修正ルールを1万3000文字からなるプロンプトで指示する。開発に当たっては、複数の業務マニュアルを精査し、重複や矛盾点を解消するとともに、生成AIがより正確に解釈・実行できるよう最適な形式・構成に再編成したデータを読み込ませているという。
これまで口コミについては、担当者が、さまざまな資料を確認しながら全てのコメントをチェックし、必要があればコメントを修正してきた。だが、投稿コメントの文脈を生かしながら適切に内容を修正することの負担が大きかった。
ツールは生成AIプロジェクトの支援などを手掛けるSIGNATEと共同開発した。両者は今後、今回の取り組みで得られた成果を他の業務領域にも展開し、さらなる業務の効率化と法令順守の高度化を目指すとしている。
企業/組織名 | ファンケル |
業種 | 製造 |
地域 | 横浜市(本社) |
課題 | 自社サイトに顧客が投稿する口コミ内容が薬機法に定着していないかどうかを確認する業務の効率化を図りたい |
解決の仕組み | 生成AI技術を使って口コミ内容をチェックし薬機法や届け出表示に即した内容に自動で修正する |
推進母体/体制 | ファンケル、SIGNATE |
活用しているデータ | サイトに投稿された顧客の口コミコメント |
採用している製品/サービス/技術 | 生成AIによるチャットサービス「ChatGPT」(米OpenAI製) |
稼働時期 | −− |