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工業用潤滑剤の日米、顧客の巡回点検を自動化する離型剤切れ検知のIoTサービスを開発

DIGITAL X 編集部
2025年1月28日

ダイカスト(鋳造)用離型剤などを製造・販売する日米が、同社の離型剤自動希釈圧送装置における離型剤切れを検知するためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)サービスを開発した。顧客の巡回点検作業を自動化し、装置のダウンタイム削減を提案するのが目的だ。IoTシステムを提供するラトックシステムが2025年1月15日に発表した。

 日米は、ダイカスト(鋳造)用の離型剤や潤滑剤、および、それらを製造装置などに供給する機器などを製造・販売している。このほど、金型への貼り付きを防止する離型剤を希釈し連続供給するための離型剤自動希釈圧送装置における離型剤切れを検知するIoT(Internet of Things:モノのインターネット)サービスを開発し、提供を開始した(図1)。同社顧客に対し、巡回点検の自動化や装置停止時間からの復帰を早める仕組みを提案するのが目的だ。

図1:離型剤自動希釈圧送装置の離型剤切れを検知するIoTサービスの概要

 IoTサービスでは、圧送装置に接続するIoT通信ユニットと、工場内の温度を計測する温度センサー、遠隔通使用の回転灯をWi-SUN無線を使ってゲートウェイ機器に接続する。温度センサーは作業場の熱中症対策に利用する。

 離型剤切れを検知すると、ゲートウェイ機器からLTE-M(Long Term Evolution for machine-type-communication)回線で接続したクラウド経由で、担当者が持つスマートフォンに対し、プッシュ通知やメールで通知する。回転灯を点灯することもできる。通知ログと担当者の対応記録はスマホ内で管理する。

 IoTサービスは、ラトックシステムが開発する「IoT異常通知システム」を元に構築した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名日米
業種製造
地域埼玉県八潮市(本社)
課題離型剤自動希釈圧送装置の離型剤切れを検知し、顧客の巡回点検を不要にしたり、ダウンタイムを削減したりしたい
解決の仕組み圧送装置の剥離剤切れを検知するIoTサービスを開発し、顧客担当者が持つスマートフォンに通知したり回転灯を点灯したりして知らせる
推進母体/体制日米、ラトックシステム
活用しているデータ離型剤の残量データ、工場内の温度データなど
採用している製品/サービス/技術IoT異常通知システム(ラトックシステム製)
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