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自動車部品の伊藤金属工業、ボルト製品の不良品判定をAIシステムで自動化

DIGITAL X 編集部
2025年3月5日

自動車部品メーカーの伊藤金属工業は、ボルトユニオンの外観検査にAI(人工知能)技術を使ったシステムを導入した。検査のバラツキを抑え不良品の判定精度を高めるのが目的だ。システムを開発したコズムが2025年2月14日に発表した。

 自動車部品メーカーの伊藤金属工業が導入したのは、自動車のエンジンとパイプをつなぐボルトユニオンを対象にした外観検査システム(写真1)。AI(人工知能)技術を使って不良品かどうかを判定する。検査結果のバラツキを抑えて判定精度を高める。加えて、収集した不良品データを元にAIモデルの改善を続け、製品品質の向上や生産プロセスの改善にもつなげたい考えだ。

写真1:伊藤金属工業が製造するボトルユニオンの例

 外観検査システムでは、対象製品をカメラで撮影した画像データをAI技術で解析し製品の良否を判断する。同社は自動外観検査機を15年前から導入してきたが、良品を不良品として検知する過検出が発生したり、新しい不良判定基準に対応できなかったりしていた。

 同社取締役 品質保証部 部長の松本 茂樹 氏は、「顧客の品質要求に応えるために良否の判定基準を厳格化した結果、判断が難しいグレーゾーンが増えた。そのため品質の再チェックを目視検査に頼らざるを得ない場面があった」と、システム導入の理由を説明する。

 導入したのは、コズムの外観検査システム「COSM AI VISION」で、コズムが開発する製造業向けのAIモデルを搭載する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名伊藤金属工業
業種製造
地域愛知県知多郡東浦町(本社)
課題顧客の品質要求の高まりに伴って検査基準を厳格化した結果、従来の児童外観検査機では誤検出や判定が難しい状況が発生していた
解決の仕組み製品画像をAI技術で解析し良否を判定するシステムを導入し、判定制度を高める
推進母体/体制伊藤金属工業、コズム
活用しているデータ製品外観の画像データ
採用している製品/サービス/技術外観検査システム「COSM AI VISION」(コズム製)
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