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オカムラ、オフィス家具の配送計画立案やトラックへの積み付け計算を日立との共創で自動化
オカムラはオフィス家具の配送業務の効率を高めるめの自動化システムを構築する。そのために日立製作所との共創を開始した。データに基づき配送計画の立案やトラックへの製品の積み付け方法の計算などの自動化を図るのが目的だ。2025年2月27日に発表した。
オカムラが取り組むのは、オフィス家具の配送計画業務の効率やトラックの積載率の向上。配送に必要な車両台数を減らし、輸送費やCO2排出量を削減するとともに、ドライバー不足に対応する。まずは横浜市にある横浜物流センターで2025年12月に対応システムを稼働させる予定だ。将来的には全国の物流センターに展開する。
そのために、配送計画の自動立案、製品のトラックへの積み付け方法の自動計算、および配送車両の動態管理の3つのシステムを構築する(図1)。
配送計画の自動立案では、高速かつ高精度な配送計画の立案を目指す。日々の出荷予定数量に応じた出荷の前倒しと、中継地に荷物が過剰にとどまることを抑える出荷バランスを判断することで最適な配送計画を作成する。
トラックへの積み付けでは、積み付け方法の検討時間の短縮と積載率向上を図る。結果はタブレット端末などに3D(3次元)表示し、配車担当者や現場の積み付け担当者が内容を確認できるようにする。そのために熟練担当者が持つノウハウを整理する。熟練者は、配送順序や製品の梱包状態に基づいて積み込む順番などを決めてきた。
配送車両の動態管理は、配送計画の精度を高めるための取り組みになる。ドライバーの正確な作業時間を配送計画立案システムに反映させる。そのために走行実績などドライバーの作業時間に関するデータを正確に蓄積・分析し、納品先での作業時間を明確にしたい考えだ。
オカムラではこれまで、車両ごとの配送先や配送日時の割り付け、配送ルートの策定といった配送計画は、現場の熟練担当者が時間をかけて作成してきた。トラックへ積み付けでは、製品の梱包状態が多岐にわたるため複雑で効率化が求められている。
各システムは日立製作所との共創で実現する。日立の配送最適化サービス「Hitachi Digital Solution for Logistics(HDSL)」を使い、各種データを日立独自のアルゴリズムで分析する。
企業/組織名 | オカムラ |
業種 | 製造 |
地域 | 横浜市(横浜物流センター) |
課題 | オフィス家具の配送にかかるドライバー不足に対応すると共に、輸送費やCO2排出量を削減したい |
解決の仕組み | 配送計画やトラックへの積み込み方法の作成を自動化する。そのために熟練者のノウハウを整理すると共に、ドライバーの作業時間を正確に把握する |
推進母体/体制 | オカムラ、日立製作所 |
活用しているデータ | 配送先、配送日時、配送ルート、家具の梱包サイズ、ドライバーの作業時間など |
採用している製品/サービス/技術 | 配送最適化サービス「Hitachi Digital Solution for Logistics(HDSL)」(日立製作所製) |
稼働時期 | 2025年12月(横浜物流センターでの稼働予定時期) |