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独ルフトハンザ、アジア圏で利用が多いLINEに対応した航空券予約AIエージェントを開発
独ルフトハンザドイツ航空は、LINE上のチャットを使って航空券を予約するためのAI(人工知能)エージェントを自社開発し、同AIエージェントに対応した予約サービスを開始した。欧州とは異なり、LINEの利用率が高いアジア圏の顧客ニーズに対応することで売り上げを高めるのが狙い。2025年2月27日に発表した。
独ルフトハンザドイツ航空が自社開発した「Swifty(スウィフティ)」は、LINE上のチャットを使ってフライトの検索や航空券の発券を可能にするAI(人工知能)エージェント。日本語にも対応し、アジア圏での利用が多いLINEに対応することで新しいチャネルを開拓し、売上拡大を図りたい考えだ。
対象になる航空会社は、ルフトハンザドイツ航空に、スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)とオーストリア航空を加えたルフトハンザグループ全体で、横断検索などができる。予約・発見のほか、旅行先や日程の提案など旅行計画全体の手続きを支援する機能も持つ。
ルフトハンザグループ 日本・韓国支社長のラリー・ライアン氏は、「SwiftyによりLINEを通じた情報提供だけではなく、フライト検索から航空券発券まで、欧州への旅の手続きを顧客自身が完結できるようになる」と話す。
サービス開始に先行し2024年4月に同社は公式LINEアカウントを開設した。Swiftyの投入により、公式サイトやLINEなどダイレクトチャネルでの扱い量が7%、オプションやサービスの追加購入などアップセルの扱い量は10%以上、それぞれ増加する可能性があると見込んでいる。
Swiftyは、研究開発部門である独ルフトハンザ・イノベーション・ハブ(Lufthansa Innovation Hub)が、グループのDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環で開発した。デジタル技術を使った購買体験である「デジタルリテイリング(Digital Retailing)」強化に向けた第一歩の位置付けだ。今後も、公式LINEアカウントを活用したサービスを拡充することで、AI技術の活用を拡大するための知見を獲得するという狙いもある。
企業/組織名 | 独ルフトハンザドイツ航空 |
業種 | 交通 |
地域 | 独ノルトライン=ヴェストファーレン州ケルン(本社) |
課題 | アジア圏ではLINEの利用が多く、欧州で主流のSNSに対応するだけでは、スマートフォンで手続きを完結した顧客を取り逃がしてしまう |
解決の仕組み | LINEに対応したAIエージェントを開発し、公式LINEアカウント上のチャットで、航空券の検索から予約など旅行計画全般にかかる手続きを完結できるようにする |
推進母体/体制 | 独ルフトハンザドイツ航空、独ルフトハンザ・イノベーション・ハブ |
活用しているデータ | 航空券の予約や発見に必要な各種情報 |
採用している製品/サービス/技術 | SNSサービス「LINE」(LINE製) |
稼働時期 | -- |