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オリンパス、物流センターの出荷効率を高めるために梱包データを運送会社と共有

DIGITAL X 編集部
2025年3月14日

オリンパスは、物流センターにおける出荷効率を高めるために貨物の梱包データを運送会社と共有する。自動サイズ計測機で測定した梱包データを送信し、運送会社の準備作業を軽減したりトラックの待機時間を削減したりするのが狙い。2025年3月5日に発表した。

 オリンパスは、医療機器を扱う相模原物流センター(神奈川県相模原市)において、製品出荷時の梱包データを運送会社と共有する仕組みを導入した。梱包後の大きさと重量をリアルタイムに送信する(図1)。出荷作業の精度を高め配送遅れを防止すると同時に、運送会社側での準備作業の負担軽減やトラックの待機時間削減を図る。

図1:相模原物流センターでは、自動サイズ計測機で測定した梱包データを運送会社にリアルタイムに送信する

 梱包データとしては、梱包後に自動サイズ測定機で測定する箱の大きさと重量を送る。従来は、運送会社が荷受け時に大きさと重量を測定しており、測定からデータ入力までの手間や、入力ミスなども発生していた。

 今回、サイズ測定機の前工程に自動梱包機も導入した。製品の大きさに合わせて段ボールを切断し、梱包する(写真1)。従来は人手で行っていた梱包作業の一部を自動化し梱包時間の短縮を図る。

写真1:相模原物流センターに導入した自動梱包機の外観

 自動梱包機を使えば、梱包資材の使用量を最小限に抑えると同時に、梱包時の余分なスペースが減らせ配送効率を高められる。使用する段ボールの種類も従来の12種を4種に減らし、資材の使用量と費用を削減。出荷する貨物容積では2023年比で17%の削減を目指す。自動梱包機にはレンゴー製の「J-RexS」を採用している。

 オリンパスは2019年から倉庫自動化プロジェクトを推進し、ロボット倉庫や自動倉庫などを導入してきた。今回の仕組みはその一環で、自動梱包により倉庫の自動化構想を完結できたとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名オリンパス
業種製造
地域神奈川県相模原市(相模原物流センター)
課題製品を出荷時に梱包し、トラックへの積載時に大きさや重さを測定しているため、積載前の準備に時間がかかったり、トラックの待機時間が発生したりし、配送に遅れが生じることがある
解決の仕組み梱包後に自動サイズ計測機で箱の大きさと重量を測定し、そのデータを運送会社にリアルタイムで送信することで測定やデータ入力の手間を省く
推進母体/体制オリンパス
活用しているデータ梱包後の箱の大きさと重量
採用している製品/サービス/技術自動サイズ測定機
稼働時期--