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住友大阪セメント、セメント輸送船の配船計画を立てるAIシステムを2026年4月に稼働へ
2025年4月8日
住友大阪セメントは、セメント輸送船の配船計画を立案するためのAIシステムを開発し、2026年4月の稼働を目指している。天候や設備トラブルにも対応できる配船計画を立てられるようにし、業務負荷を軽減しながら運行効率を高める。既にCO2(二酸化炭素)排出量の削減効果を実証したという。開発を支援するALGO ARTISが2025年3月19日に発表した。
住友大阪セメントが開発するのは、セメント輸送船の配船計画を立案するためのAI(人工知能)システム。計画担当者の業務負荷を低減すると同時に、運行効率の高い計画の作成を可能にするのが目的だ。2026年4月の稼働を目指している。
配船計画の策定では、使用する船舶や荷下ろしをするバースなどの制約条件に加え、天候変化や設備のトラブルなど突発的な事象にも対応する必要がある。多くのステークホルダーが関係するため、各者とのコミュニケーションにも時間と労力がかかるという。
開発中のシステムでは、バースの状況や船舶の現在位置、積載できる貨物量、荷主からの注文といった制約条件を取り込み、配船計画を策定する。ステークホルダーとのコミュニケーションのために、情報の通知機能も持たせる。計画変更時の内容を記録し、各者が状況を把握できるようにする。
これまでに実施した実証実験では、船舶の数や拠点などの制約条件の中で配線計画を作成した。AIシステムが作成した計画では、CO2(二酸化炭素)排出量を削減できることが確認できたとしている。計画作成担当者の負担を軽減するため、システムのインタフェースは直感的に操作できるようにしたともいう。
配船計画システムは、ALGO ARTISが提供するAIサービス「Optium(オプティウム)」を使って開発している。今後も、ALGO ARTISと共に本番稼働に向けた開発に取り組んでいく。
企業/組織名 | 住友大阪セメント |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都港区(本社) |
課題 | さまざまな制約条件の元で作成する配船計画について、計画担当者の業務負荷を低減しながらも、運行効率の高い計画を作成したい |
解決の仕組み | AI技術を使って種々の制約条件の下で最適な配船計画を作成する |
推進母体/体制 | 住友大阪セメント、ALGO ARTIS |
活用しているデータ | セメント輸送船舶の数や積載可能量、稼働状況、荷物を扱うバースの数、荷主の注文、天候など |
採用している製品/サービス/技術 | AIサービス「Optium」(ALGO ARTIS製) |
稼働時期 | 2026年4月(本番稼働の目標時期) |