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三菱UFJ銀行、営業力とCXの向上を目的に顧客データを一元管理

DIGITAL X 編集部
2025年4月15日

三菱UFJ銀行は、顧客データを一元管理するためにCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)システムを刷新した。営業力とCX(Customer Experience:顧客体験)の双方を高めるのが目的で、顧客理解を深め、営業担当者が顧客に寄り添えるようになることを期待する。CRMシステムを提供する米Salesforce日本法人が2025年4月7日に発表した。

 三菱UFJ銀行は2025年4月、新CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)システムの運用を開始した。顧客データを一元管理することで、営業力とCX(Customer Experience:顧客体験)の双方を高めるのが目的で、各拠点の営業担当者を含む約2万6000人が利用する。ウェルネスマネジメント企画部システム企画グループ上席調査役の武井 優法人 氏は「新CRMシステムにより、顧客の理解を深め、より良い体験の提供が可能になる」とする。

 新CRMシステムでは、銀行内外の情報を統合し、顧客の全体像を1つの画面に表示するほか、AI(人工知能)技術を使ったレコメンド機能により、個々の顧客に最適な提案書を自動作成する。営業担当者が、個々の経験や好みに依存することなく、顧客のニーズや課題に合わせて提案することを支援し、提案内容の精度とスピードを高めたい考え。

 若手営業担当者が顧客と接点を持った際のサポート機能も強化し、若手がより迅速に顧客に価値を届けられるようにすることで、営業活動の効率と成果の向上を図る。

 今後も、システムの改善と機能追加を進め、オーダーメイド型の提案精度を高め、顧客への価値提供速度を高めていく。ビジネスモデルも含めたアジャイル(俊敏)な体制を整え、環境の変化や技術の進化に柔軟に対応できるようにするとしている。

 CRMシステムには、米Salesforceの「Financial Services Cloud(FSC)」を採用した。従来のCRMシステムはオンプレミス環境にあった。クラウドベースへの移行により、システムの柔軟性と拡張性を高め、機能のアップデートを迅速にできるようにする。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名三菱UFJ銀行
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本社)
課題営業力とCX(顧客体験)の双方を高めたい
解決の仕組み顧客データを一元管理し、顧客のニーズや課題の全体像を把握すると共に、営業担当者による提案内容をAI技術を使って最適化を図る
推進母体/体制三菱UFJ銀行
活用しているデータ顧客に関するデータ
採用している製品/サービス/技術CRMのクラウドサービス「Financial Services Cloud」(米Salesforce製)
稼働時期2025年4月(運用開始時期)