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キッコーマン食品、出荷予測から生産調整までを自動化するシステムを開発
2025年4月22日
キッコーマン食品は、製品の需給調整業務を自動化するシステムを開発し、2025年4月に本格運用を開始した。過去の出荷実績データを元に出荷量を予測し、生産計画の立案から在庫の過不足を知らせるまでを自動化することで、在庫ロスの低減につなげる。2025年4月7日に発表した。
キッコーマン食品が開発した「Naries(ナリエス)」は、製品の需給調整業務を自動化するためのシステム。時系列AI(人工知能)モデルを使って出荷実績データから今後の出荷量と在庫補充に必要な生産量を予測する。この予測結果を元に生産計画を自動で立案する。在庫ロスの低減のほか、業務の属人化やヒューマンエラーの防止にもつなげたい考えだ。
立案した計画と実績の差異を日常的に管理し、在庫の過剰や欠品を知らせる機能も持たせた。突発的な需要変動を捉え、生産計画の見直しにつなげる。
Nariesの開発プロジェクトは「物流2024年問題」によるドライバー不足や物流コストの高騰に備えるため、2024年1月に開始。2025年1月からテスト運用を始めていた。出荷量の予測および生産計画の立案業務への実用性が確認できたことから2025年4月に本格運用を開始した。
Nariesの開発では、モデル設計・構築から導入・テスト運用までで、システム開発会社Mt.SQUAREの支援を受けた。今後もMt.SQUAREがAIモデルを継続してアップデートし予測や在庫最適化の精度向上を図っていく。
企業/組織名 | キッコーマン食品 |
業種 | 製造 |
地域 | 千葉県野田市(野田本社) |
課題 | 「物流2024年問題」によるドライバー不足や物流コストの高騰に備え、欠品や在庫ロスを抑えるとともに、業務の属人化やヒューマンエラーを防止したい |
解決の仕組み | 出荷実績データから生産量や在庫補充量を予測し生産計画を作成する |
推進母体/体制 | キッコーマン食品、Mt.SQUARE |
活用しているデータ | 出荷実績データ |
採用している製品/サービス/技術 | 需給調整システム「Naries」(キッコーマン食品製) |
稼働時期 | 2025年4月(本格運用開始時期) |