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オリックス生命、コンタクトセンターの新人教育にAIアバターを導入

DIGITAL X 編集部
2025年5月12日

オリックス生命保険は、コンタクトセンターの新入社員教育にAI(人工知能)アバターを導入した。AIアバターとのロールプレイングにより、効果的な育成と教育役の熟練社員の負荷削減の両立を図る。AIアバターを提供するエクサウィザーズが2025年5月7日に発表した。

 オリックス生命は毎年4月、コンタクトセンターに配属した新入社員の研修を開始する。2025年はAI(人工知能)アバターとの対話によるロールプレイングを研修の約4割で利用する。新入社員の効果的かつ一定基準以上に育成すると同時に、教育役になる業務に精通した熟練社員の負担を4割削減できると見込んでいる。従来の新入社員研修では熟練社員が約2カ月をかけて教育を担当してきた。

 AIアバターとしては、オリックス生命が想定する顧客像を設定し、「急ぎの顧客」や「じっくり話を聞きたい顧客」など複数パターンを用意した。併せて、コンタクトセンター業務で蓄積したノウハウや事前のスクリプト内容をAIアバターが参照できるようにすることで、自社独自のシナリオを設定した。

 不適切な発言はNGワードに定め、対話中の使用の有無をチェックする。ほかにも、適切な敬語で対応しているか、不要なつなぎ言葉の有無もチェックする。

 ロールプレイングの結果は事前に定めた評価基準に基き100点満点で評価し、受講者に個別にフィードバックする(図1)。受講者は課題をより「自分ごと」化でき、スキル向上に向けたモチベーションが働くと期待する。

図1:AIアバターを使ったロープレの評価と振り返りの画面例(出所:エクサウィザーズ)

 管理者は、受講者1人ひとりの研修の進捗状況や評価基準の達成度などを一覧し把握する。受講者が受け答えした内容をテキストあるいは動画で確認できる。

 AIアバターには、エクサウィザーズの「exaBaseロープレ」を採用した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名オリックス生命保険
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本社)
課題コンタクトセンターの新入社員教育の効果をたかめると同時に、教育担当社員の負荷を軽減したい
解決の仕組み自社顧客を想定したAIアバターと対話するロールプレイングを実施、対話内容を評価する
推進母体/体制オリックス生命保険
活用しているデータコンタクトセンター業務で得たノウハウやスクリプト内容、AIアバターとの対話内容など
採用している製品/サービス/技術ロールプレイング用AIアバター「exaBaseロープレ」(エクサウィザーズ製)
稼働時期2025年4月