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カナダの大手スーパーMetro、店舗の運営リスクを早期に検知するためのシステムを導入
カナダの大手スーパーMetro(メトロ)は、店舗運営のための新システムを導入した。POS(販売時点情報管理)データや防犯カメラ映像などから店舗運営上のリスクを早期に検知することで、全社レベルでの業務改善につなげる。システム導入を支援した富士通が2025年7月4日に発表した。
カナダのMetroは、「Metro」や「Super C」「Food Basics」ブランドのスーパーマーケットと、ディスカウントストア、ドラッグストアを展開する小売り大手。このほど、スーパーマーケットの3ブランドを含む500店舗を対象に、店舗運営のための新システムを導入した。統一した評価指標により各店舗での業務の偏りや課題を可視化し、全社レベルで店舗運営の最適化を図るのが目的だ。
新システムでは、店舗のPOS(販売時点売上管理)データや、顧客の会員情報、防犯カメラ映像などを収集し統合管理する。各店舗では、業務記録や防犯カメラ映像などから、マネジャーがスタッフの非効率な作業やコンプライアンス違反を発見したり、顧客の不審行動を把握したりすることで、是正指導やレイアウト改善、業務の再配置などにつなげる。
本社側では、各店舗の運営状況をダッシュボードで可視化し、例えば販促施策の有効性や傾向の分析や、リスクが高い店舗や商品などのリアルタイム検知に利用する。
これまではブランドごとに運営業態やオペレーションが異なり、本社や店舗マネジャーが店舗運営の実態をリアルタイムに把握するのが困難だった。
導入に向けては2025年2月から20店舗を対象に試験的に導入してきた。リスク検知や運営改善の効果が確認されたことで本格導入を決めたとする。今後は、カナダ国内で食品部門を持つ約1000店舗に展開していく計画だ。
新システムは店舗運営システム「Fujitsu Advanced Operation & Management」(富士通製)を採用し、現場の課題に合わせてAI(人工知能)やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)、映像解析などの技術を組み合わせた。
企業/組織名 | カナダのMetro |
業種 | 流通・小売り |
地域 | カナダケベック州モントリオール |
課題 | 店舗のブランドごとに運営形態やオペレーションが異なり、店舗の運営実態の把握が難しい |
解決の仕組み | 全社共通の店舗運営システムを導入し、POSデータや会員情報、防犯カメラ映像などから店頭の非効率作業や不審行動を検知し改善につなげる |
推進母体/体制 | カナダのMetro、富士通 |
活用しているデータ | 店舗のPOSデータ、顧客の会員情報、防犯カメラ映像など |
採用している製品/サービス/技術 | 店舗運営システム「Fujitsu Advanced Operation & Management」 |
稼働時期 | 2025年2月(試験導入の開始時期) |