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機械・プラントメーカーのカナデビア、ごみ焼却発電施設の巡回点検で点検ロボとメーター読み取りAIを連携

DIGITAL X 編集部
2025年7月18日

機械・プラントメーカーのカナデビア(旧日立造船)は、運営を受託しているごみ焼却発電施設の定期巡回点検において、点検ロボットと設備のメーター値を読み取るAI(人工知能)サービスを連携する仕組みの検証を開始した。人手による巡回点検を自動化するのが目的だ。点検用ロボを提供するugoが2025年7月14日に発表した。

 機械・プラントメーカーのカナデビアは、運用を受託している、ごみ焼却発電施設の設備点検業務において、点検ロボットと、設備のメーター値を読み取るAI(人工知能)サービスを連携して自動化を図るための検証を開始した(図1)。1日に3回、電気主任技術者が実施している巡回点検を自動化し点検業務の工数を削減するとともに、データに基づく異常の早期発見や設備保全計画の高度化につなげたい考えだ。

図1:カナデビアが設備点検用途で検証中の点検用ロボット「ugo mini」(ugo製)

 点検ロボは、事前に設定するマップに基づいて走行し、タービン室と低圧電気室にある計器や制御盤のメーターの表示値や、ブレーカースイッチの状態、ランプの点灯状態を撮影する。撮影した画像は、メーター値読み取りのAIサービスを使って数値化し、それを元に必要なレポートを作成する。点検ロボの動作状況や撮影画像や、点検ロボの運用管理用のポータル上で管理する。

 今後は、点検ロボで代替できる作業の範囲や、自動化が適している点検項目を明確にするとともに、他の運用受託している施設への展開を検討する。

 点検ロボには、ugoが提供する「ugo mini」を、メーター値の読み取りには点検AIサービス「LiLz Gauge」(LiLz製)を、それぞれ使用する。

 ugoによれば、ごみ焼却発電施設には電気設備や機械装置が広範囲に設置されており、点検時は担当者の移動負荷が大きいうえ、目視や手書きでの記録に依存しているため、安定的な運用体制の確保が難しい。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名カナデビア
業種製造
地域大阪市(本社)
課題ごみ焼却発電施設の点検業務は、対象が設置されているエリアが広く移動負荷が大きいうえ、目視と手書きによる点検結果の記録にも手間と時間がかかる
解決の仕組み点検ロボットとメーター値を読み取るAIサービスとを組み合わせて点検業務を自動化する
推進母体/体制カナデビア、ugo
活用しているデータ計器や制御盤、ブレーカー・スイッチ、ランプを撮影した画像
採用している製品/サービス/技術点検ロボット「ugo mini」(ugo製)、メーター値読み取りAIサービス「LiLz Gauge」(LiLz製)
稼働時期