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SUBARU、主力の矢島工場に生産ライン設備の予備部品の在庫管理システムを導入

ANDG CO., LTD.
2025年7月23日

SUBARUは、主力の生産拠点である群馬製作所 矢島工場(群馬県太田市)に、生産ライン設備の予備部品の在庫管理システムを導入した。約47万点の予備部品の過剰在庫や欠品を防ぎ交換作業の効率を高め、生産ラインの安定稼働につなげる。システムを開発したサトーが2025年7月10日に発表した。

 SUBARUの群馬製作所 矢島工場(群馬県太田市)は、レガシィやフォレスターなど4車種を生産する主要工場(写真1)。年間40万台以上を国内外に出荷している。プレスからボディ溶接・組み立て、塗装、最終組み立て、完成検査までの生産ラインでは多数の機械設備が稼働する。

写真1:SUBARUの群馬製作所 矢島工場は主力工場として4車種を年間40万台以上を生産している

 このほど、生産ライン設備の予備部品の入出庫および在庫状況を管理するシステムを導入した(図1)。予備部品の過剰在庫や欠品による設備稼働停止を防ぎ、生産ラインの安定稼働につなげるのが目的だ。予備部品には電気・機械部品や油空圧機器、塗布装置関連部品などが含まれ、合計で47万点以上ある。

図1:SUBARUが導入した設備の予備部品の在庫管理のイメージ

 在庫管理システムでは、予備部品の在庫数を発注点(発注基準数)と照合し、適正在庫を判断し欠品や重複発注を防止する。部署ごとに管理する予備部品の情報を管理データベース上で共有し、資材の有効活用にもつなげる。

 予備部品にはRFID(ICタグ)やバーコードを使って、それぞれの購入日や品名、保管場所、使用期限といった属性情報を付与する。担当者は、入出庫時や棚卸し、探索の際にハンディスキャナーやスマートフォンでタグやバーコードを読み取る。

 予備部品は突発的な設備の故障に備え、必要なときに即時に取り出せる状態を維持しておく必要がある(写真2)。矢島工場では従来、各部署がExcelや独自システムで管理してきたが、素材や用途、サイズ、消費頻度が異なることから棚卸しに労力を要していた。

写真2:SUBARU 群馬製作所 矢島工場では予備部品をサイズや種類ごとに管理している。写真は産業用モーターの例

 在庫管理システムには「IritoDe(イリトデ)」(サトー製)を採用した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名SUBARU
業種製造
地域群馬県太田市(群馬製作所 矢島工場)
課題設備の予備部品は、各部署がExcelや独自システムで管理しているが、素材や用途、サイズ、消費頻度が異なるため棚卸しに労力がかかるほか、部署間の情報共有が図れていなかった
解決の仕組み予備部品にICタグやバーコードを用いて属性情報を付与し、在庫管理システムで一元管理する
推進母体/体制SUBARU、サトー
活用しているデータ設備予備品の品目コード、品名、サイズ、保管場所、購入日、使用期限、消費履歴などの属性情報
採用している製品/サービス/技術在庫管理システム「IritoDe」(サトー製)
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