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東京ガス、Web会員からのメール問い合わせを分析する生成AIシステムを導入

DIGITAL X 編集部
2025年8月14日

東京ガスは、Web会員からのメールでの問い合わせ内容を分析するための生成AI(人工知能)システムを導入する。手作業による集計業務の自動化と分類制度の向上などを図り、顧客ニーズに合わせたサービスの改善に取り組む。システムを提供したRightTouchが2025年7月25日に発表した。

 東京ガスはWeb会員サービス「myTOKYOGAS」を提供している。このほど、myTOKYOGASの会員からメールで届く問い合わせ内容を分析するための生成AI(人工知能)システムを導入する。現在、ベータ版による運用を始めており、実用性を評価しながら段階的に導入したい考えだ。

 会員からの問い合わせは、リビング戦略部が手作業で分析してきた。ただ「分析に多くの工数と時間がかかる」「細かな粒度での分析が困難」「突発的な問い合わせが急増した際のリアルタイム対応が難しい」などが課題になっており、顧客が求める回答を返せず、ビジネス機会の損失や顧客満足度の低下につながるリスクがあった。

 生成AIシステムの導入により、問い合わせの分析能力を高め、顧客ニーズにあったサービス改善のスピードと精度を高めていく。そのため新システムでは、問い合わせ内容を「問い合わせ理由」「困りごと」「要望」などの別に分類する。文単位や段落単位での意味をくみ取り、担当者の主観に頼らない形で仕分ける。

 その際に、類似する内容は集約し定量化を図り、問い合わせ傾向や潜在的な課題を把握できるようにする。定量データはグラフなどで可視化すると同時に、データから得られる示唆や改善提案なども自動生成する。

 分析システムには、「RightVoC by KARTE」(RightTouch製)を採用する。約5000件の問い合わせを1時間以内に処理できるとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京ガス
業種公共
地域東京都港区(本社)
課題Web会員サービス「myTOKYOGAS」の会員からメールで届く問い合わせを分析しているが、手作業のため十分に分析・活用できず、ビジネス機会の損失や満足度の低下につながるリスクがある
解決の仕組み問い合わせのテキスト文を生成AI技術を使って意味を汲み取りながら分析し、問い合わせ傾向などを定量化し、顧客ニーズに合ったサービス改善を図る
推進母体/体制東京ガス、RightTouch
活用しているデータWeb会員サービス「myTOKYOGAS」の会員からメールで届く問い合わせのテキストデータ
採用している製品/サービス/技術VoC分析システム「RightVoC by KARTE」(RightTouch製)
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