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医療機器ベンチャーのBerry、自社ノウハウ使い中小向けの品質管理サービスを開発し外販
医療機器ベンチャーのBerryは、自社ノウハウを元に医療機器メーカーのための品質マネジメントシステム(QMS:Quality Management System)を開発し、中小メーカーやスタートアップを対象に提供を開始した。QMS業務の属人化や負担を軽減できるとする。2025年8月4日に発表した。
Berryは、乳児向けの頭蓋形状矯正ヘルメットを3D(3次元)プリント技術で製造する医療機器ベンチャー。このほど、医療機器メーカーとしての自社ノウハウを元に品質マネジメントシステム(QMS:Quality Management System)のクラウドサービス「QMSmart」を開発し提供を開始した(図1)。中小の医療機器メーカーやスタートアップを対象にし、属人化や人材不足といった課題を解消したいとする。
QMSmartが提供するのは、品質管理に必要な文書管理とイベント管理、および教育管理の3つ。文書管理では、規定やSOP(標準作業手順書)、苦情処理表などの文書を電子化し管理する。電子署名や権限管理・監査ログ管理などにより改ざんなども防止する。文書の内容が『医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(QMS省令)』や『ISO13485』などの規制に適合しているかどうをAI(人工知能)技術で確認もする。
イベント管理では、CAPA(Corrective Action and Preventive Action:是正処置と予防処置)など品質に関するイベントを一元管理し、それぞれの進捗状況や関連記録・履歴を可視化する。苦情などの品質情報や過去の類似事例をAI技術で分析し、根本原因を見いだせるとしている。
教育管理では、教育訓練の計画から受講までを一元管理する。オンラインテストの自動採点や受講状況のモニタリングなどの機能も持つ。品質関連文書の改訂内容から、オンラインテストを自動で作成もできる。
Berryによれば、QMSは医療機器メーカーには不可欠な業務だが、その運用には多大なコストと労力がかかり、特にスタートアップや中小企業では人材やノウハウの不足、属人化などが課題になっている。
企業/組織名 | Berry |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都台東区(本社) |
課題 | 品質マネジメント(QM)業務は医療機器メーカーには不可欠な業務だが、スタートアップや中小企業には運用負荷が大きい |
解決の仕組み | 医療機器ベンチャーである自社でのQMSノウハウを元に、QMSのためのクラウドサービスを開発し、スタートアップや中小企業に提供する |
推進母体/体制 | Berry |
活用しているデータ | 医療機器の製造・品質に関する文書、品質管理に対する教育の受講状況など |
採用している製品/サービス/技術 | AI(人工知能)技術 |
稼働時期 | -- |