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味の素ら食品メーカー6社など、生産設備データの標準化に向けたコンソーシアムを設立
食品製造における生産設備データと通信の標準化に向けたコンソーシアムを、味の素、味の素食品、カルビー、サントリーホールディングス、ハウス食品、明治の食品メーカー6社と、食品関連機械の業界団体である日本包装機械工業会、およびアビームコンサルティングが2025年7月に設立した。包装工程の標準化を進め、生産性や品質の向上につなげるのが狙い。2025年9月30日に発表した。
生産設備データ標準化コンソーシアムは、食品製造における生産設備データおよび通信規格の標準を策定を目的に2025年7月に設立された標準化団体。生産設備データの活用を促し、予防保全や品質管理、稼働率向上などにつなげる。味の素、味の素食品、カルビー、サントリーホールディングス、ハウス食品、明治の食品メーカー6社と、食品関連機械の業界団体である日本包装機械工業会、アビームコンサルティングが参加し、味の素の食品事業本部 食品生産統括センター長の宇田 茂平 氏が代表を、アビームコンサルティングが事務局を務める。
生産設備データ標準化コンソーシアムでは、食品製造業にあって比較的共通性が高い包装工程の標準化を進める。国際標準通信規格「OPC UA」をベースに、主に生産設備のデータと通信の標準規格を策定する。併せて、標準規格のガイドブックの作成や、農林水産省など関係官庁と連携しながらの普及活動にも取り組む。
標準規格などにより、食品製造業と食品関連機械製造業の間での合意形成を図る。データ仕様やプログラムが共通化できれば、食品メーカーはデータの活用効率を高められ、機械メーカーは開発効率が高まるとする。生産設備データの収集方法も標準化できれば、専門知識がなくてもデータを活用しやすくなり、中小企業での活用も進むことで、業界全体としての競争力強化につながると期待する。
コンソーシアムによれば、食品製造業には、生産設備データの標準規格がなく、かつ食品メーカーの要求仕様も異なるため、機械メーカーは食品メーカーごとにプログラムを開発する傾向にある。結果、種々のプログラムとデータ仕様が存在し、データの収集や統合、分析のためのコストや労力が増大すると同時に、機械メーカーの開発効率も課題になっている。データの通信仕様も異なるため、仕様ごとの知識・技術が求められる。
企業/組織名 | 味の素、味の素食品、カルビー、サントリーホールディングス、ハウス食品、明治、日本包装機械工業会、アビームコンサルティング |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都中央区(事務局のアビームコンサルティング本社) |
課題 | 食品の製造のための生産設備ごとにデータ形式や通信仕様が異なるため、データの収集・統合・分析が難しい |
解決の仕組み | コンソーシアムを設置しデータと通信の標準規格を策定し普及させることで業界全体のデジタル化や競争力を強化する |
推進母体/体制 | 味の素、味の素食品、カルビー、サントリーホールディングス、ハウス食品、明治、日本包装機械工業会、アビームコンサルティング |
活用しているデータ | 生産設備データ |
採用している製品/サービス/技術 | 国際標準通信規格「OPC UA」 |
稼働時期 | 2025年7月(コンソーシアムの設立時期) |