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ANA、航空機オペレーション部門にAIアシスタントのための生成AI基盤を導入
2025年10月29日
ANA(全日本空輸)は、航空機オペレーション部門でAI(人工知能)エージェントを利用するための生成AI基盤を2025年10月から稼働させている。空港、整備などの部門ごとに、それぞれが必要とするAIアシスタントを作成・利用し、業務効率やサービス品質の向上につなげる。基盤を提供したneoAIが2025年10月16日に発表した。
ANA(全日本空輸)は2025年10月、航空機オペレーション部門を対象に生成AI(人工知能)基盤を導入した(図1)。同基盤上で、空港、整備といった業務別に、文書作成や教育訓練などのAIアシスタントを作成し、顧客からの問い合わせへの早期対応や航空機オペレーションに関わる業務の効率化、ナレッジの共有・継承につなげるのが狙い。
導入した生成AI基盤では、対話形式での指示に応じ、規程や過去の議事録などの社内文書から必要な情報を、その根拠になる文書とともに提示される。全部門への導入を前に成田空港に2024年8月から試験導入し、航空機オペレーション業務の省力化と的確な判断の支援での有効性を確認してきた。
今後は、情報検索時間を従来比で約90%程度、報告書や規定、教育資料などの定型的な文書作成時間を従来比で約75%程度、それぞれ削減できるとみている。
生成AI基盤には、neoAIが提供するAIチャットボットの構築基盤サービス「neoAI Chat」を採用した。機密情報を保護するためANAの専用クラウド基盤上で運用している。
neoAIによれば、航空機オペレーション業務は日々複雑化しており、規程などは増え続けている。その中から正確な情報を即時に得るための検索スキルは個人の経験に依存しており時間を要していた。
| 企業/組織名 | 全日本空輸(ANA) |
| 業種 | 交通 |
| 地域 | 東京都港区(本社) |
| 課題 | 航空機オペレーションの業務は日々複雑化しており、増え続ける規程などの中から正確な情報を検索するためには、検索スキルが必要で経験の違いから時間を要するスタッフがいた |
| 解決の仕組み | 対話形式で必要な情報を、その根拠となる文書とともに提示する生成AI基盤を導入する |
| 推進母体/体制 | ANA、neoAI |
| 活用しているデータ | 報告書、規定、教育資料などの社内文書 |
| 採用している製品/サービス/技術 | AIチャットボット基盤「neoAI Chat」(neoAI製) |
| 稼働時期 | 2025年10月(航空機オペレーション部門全体への導入時期) |
