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コープこうべ、複数事業の会員データを統合する組合会員基盤を構築
2025年12月17日
コープこうべは、事業横断で組合会員のデータを利用するための会員基盤を整備した。組合員の行動を統合的に捉えて新規企画やサービス改善につなげるのが目的。仕入れ先の三菱食品とは一部データを共有もする。基盤構築のためのサービスを提供するトランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)が2025年11月27日に発表した。
コープこうべは、宅配や店舗運営、共済、電力など複数の事業を展開している。このほど、事業横断で会員データを扱うための組合会員基盤を構築した(図1)。組合員の行動を総合的に捉えて新規企画やサービス改善につなげるのが目的だ。
組合会員基盤では、組合員IDを軸に各事業の利用データを紐付けて一元管理する。POS(販売時点売上管理)データなど各種データも継続的に蓄積し、日常業務で扱いやすい形に加工する。
ダッシュボードでは、事業の状況を単一画面で横断的に把握できるようにした。組合員の利用傾向の分析機能は、経営戦略部門や企画部門のほか、営業部門や管理部門も利用する。営業部門は新規提案や施策検討の判断材料に、管理部門は運営の効率化施策の立案などに、それぞれ活用できると期待する。
今後は、ダッシュボードの対象範囲を広げ、企画立案や施策評価の精度向上に役立てたい考えだ。
また今回、仕入れ先である三菱食品へのデータ連携も開始した。データの一部を匿名加工して提供する。三菱食品はマーケティング施策に生かし組合員に向けた商品提案の質の向上を図る。
組合会員基盤は、トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)が提供するデータハブサービス「Xinfony DataHub(シンフォニーデータハブ)」を利用している。TMNは2021年から組合会員基盤の構築とデータ活用に向けた取り組みを支援してきた。三菱食品へのデータ連携も2022年に3社が協定を結んでいた。
| 企業/組織名 | コープこうべ |
| 業種 | 流通・小売り |
| 地域 | 神戸市(本社) |
| 課題 | 宅配・店舗・共済など複数事業を展開する中、組合員の行動を統合的に把握できず事業間のシナジーを発揮できなかった |
| 解決の仕組み | 組合員IDを事業横断で一元管理し、各事業の利用データを紐付けて可視化・分析できるようにする |
| 推進母体/体制 | コープこうべ、三菱食品、トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN) |
| 活用しているデータ | 組合員の利用履歴、POSデータ、購買関連データ |
| 採用している製品/サービス/技術 | データハブサービス「Xinfony DataHub」(TMN製) |
| 稼働時期 | -- |
