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クロアチアのEVメーカーのブガッティ・リマック、車体精度の検査に3Dスキャンを導入

DIGITAL X 編集部
2026年1月14日

クロアチアのEV(電気自動車)メーカーであるブガッティ・リマック(Bugatti-Rimac)は、主力EVの車体検査に3D(3次元)スキャンシステムを導入した。設計仕様と製造結果の差異を把握し、早期に修正するのが目的だ。3Dスキャンシステムを提供した中国SHINING 3Dの日本法人が2025年12月19日に発表した。

 ブガッティ・リマック(Bugatti-Rimac)は、クロアチアのスヴェタ・ネデリャ(Sveta Nedelja)に本社を置くEV(電気自動車)メーカー。このほど、主力製品の「ネヴェーラ(Nevera)」のカーボンモノコックボディの検査に3D(3次元)スキャンシステムを導入した(写真1)。設計仕様と実際に製造したボディとの差異を早期に把握し、後工程へと影響が及ぶ前に修正するのが目的だ。

写真1:主力のEV(電気自動車)「ネヴェーラ(Nevera)」のカーボンモノコックボディの外観

 モノコックボディでは、サスペンション(懸架装置)やドライブトレイン(駆動列)、他のカーボンファイバー部品などを取り付けるための精度が求められる。後工程での調整が困難なため生産開始前の最も重要な検査対象だ。高性能車の性能と安全性は、複数部品が組み合わさった際の整合性が左右するため、同社では車両全体を対象にした寸法・位置精度の管理を重視しているという。

 3Dスキャン検査では、シャーシの取り付けポイントや下回りの構造、コックピット周辺の3Dデータを取得し、3D検査ソフトウェアによる解析で、設計値に対する公差の範囲内に収まっているかどうかをエンジニアが検証する。

写真2:カーボンモノコックボディの3Dスキャンデータを検査ソフトウェアで解析した結果の例

 検査工程は、品質管理エリアと生産施設を分けずに、製造上の潜在的な偏差を特定し設計プロセスへフィードバックして修正する体制にする。手戻りや再加工の発生を防ぎ、遅延やコストを抑制する。一体運用のために、R&D(研究開発)と生産機能を集約した新本社「Rimac Campus」の建設も進めてもいる。

 3Dスキャンシステムには「FreeScan Trak Pro2」(中国SHINING 3D製)を利用する。レーザー光の反射を抑えるスキャンスプレーや基準点になるマーカーの設置なしに、複雑なカーボンファイバー構造を計測できる点を評価したとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ブガッティ・リマック(Bugatti-Rimac)
業種製造
地域クロアチアのスヴェタ・ネデリャ(Sveta Nedelja)(本社)
課題EV(電気自動車)の性能を決めるモノコックボディにおいて、寸法・位置精度の管理を重視し、設計仕様と実際の製造結果に差異を早期に把握・修正したい
解決の仕組みモノコックボディ全体を3Dスキャンしてデータを取得・解析し、差異があれば早期に修正する
推進母体/体制クロアチアのブガッティ・リマック(Bugatti-Rimac)、中国SHINING 3D
活用しているデータモノコックボディの3Dスキャンデータ
採用している製品/サービス/技術3Dスキャンシステム「FreeScan Trak Pro2」(中国SHINING 3D製)
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